赤龍と青龍
文字数 1,247文字
ここドラゴン学園には
今日も学生のドラゴン達が
制服を着て通って来る。
このドラゴン学園、偏差値はかなり低く
いわゆるFラン高校と呼ばれており
昔ながらのヤンキー、いわゆる不良が多く、
評判もあまりよろしくはない。
そんなドラゴン学園の一年D組には
赤くんと呼ばれている赤龍と
青くんと呼ばれる青龍の
ツッパリコンビがいた。
赤龍と青龍は
いつも一緒につるんでいて仲が良いのだが、
会話の冒頭から毎度この調子なので
一向に話が進まない。
そして『殺すぞっ』が口癖なのだが、
ドラゴン全般、だいたい不死身なので
よくわからないことになっている。
青龍から話を聞いた
赤龍は吹き出した。
二匹は腹を抱えて笑う。
二匹にそう言ったのは、
二匹にとってのマドンナ
いや学園中の憧れのマドンナ
白竜さんである。
美しく整った顔立ち、
抜群のスタイル、プロポーション、
品があるのにそこはかとなく漏れ出る色気。
声を掛けられ、
顔を真っ赤にして照れる
赤龍と青龍。
学園一の美少女ドラゴン白竜さんは
そう言うと微笑みを残して去って行く。
その麗しい後ろ姿を
いつまでも見続ける二人。
思わずため息を漏らす青龍。
赤龍と青龍は
同じ掃除当番のドラゴンゾンビに
自分達の掃除を押し付けてサボろうとする。
ドラゴンゾンビは
やはりその見た目からなのか
陰気な印象を与えてしまうようで
クラスでもいじめられっ子
ポジションに落ち着いてしまっていた。
まぁこうして
ドラゴン学園のヤンキーコンビ、
赤龍と青龍は気ままな学園生活を送っている。
人間にとってはかなり迷惑な話ではあったが。