喧嘩上等!狂竜高校
文字数 1,044文字
廊下の端で最敬礼で
頭を下げている赤龍と青龍。
一年生の彼等は
三年生のバハムート先輩を
心から尊敬、リスペクトしている。
一気にテンションが上がる二匹。
まぁ、相変わらずの
赤龍と青龍ではあった。
そんな二匹がゲーセンで遊んでいると、
殴られて顔を腫らしたドラゴンゾンビが
泣きながらやって来る。
狂竜高校とは
ドラゴン学園のライバル校であり、
両校の間では常に喧嘩が絶えず、
長らく抗争が繰り広げられていた。
つい先日も、赤龍と青龍が
狂竜高校の下っ端ドラゴン達と喧嘩になって
ボコボコにしていたのだが、
白竜さんを人質にして
その報復をしようというのだろう。
たまたま白竜さんと一緒に居た
ドラゴンゾンビはボコられて、
二匹を呼び出すメッセンジャーとして
使いっ走りをやらされたのだ。
体をワナワナ震わせて
ブチ切れる赤龍と青龍。
二匹が河川敷まで行くと、
そこには狂竜高校のドラゴン達が、
大勢待ち構えていた。
狂竜高校のリーダー、
黒龍が不敵な笑いを浮かべる。
白竜さんは無事だが、
逃げないように
男達に取り押さえられている。
黒龍が取り押えられている
白竜さんを指差す。
人質を前に手も足も出せぬ赤龍と青龍。
先日のお返しとばかりに
一方的にボコボコに殴られる、
拳、牙、爪、尻尾で。
頭から血を流し
ボロボロになっている
二匹の運命や如何に。