【悲報】女神さん、女神なのに死にかけてしまう(本日二回目)
文字数 1,239文字
天我は拳を天高く突き上げる。
『転移強奪 』
魔王城の上空に浮かび上がる紋様。
核ミサイルの落下は
すでにはじまっている。
動けなくなっている魔王に
容赦なく核ミサイルは落下し、
魔王城もろとも大爆発を起こす。
数十キロ離れた地点に
瞬間移動した勇者は
魔王の最期を見届ける。
この先、勇者天我と魔王は
時を替え、場所を替え、
幾度となく顔を合わせ対戦することになる。
そして、その結果はすべて勇者の勝利。
だが、毎回リセットが繰り返される為
魔王は一切そのことを知らない。
その記憶を持ち続けているのは勇者だけ。
何とも奇妙な
勇者と魔王の関係だけが残ることになる。
今回はこれで
ミッションクリアかと思われたが、
意外なところから綻びが出ることになった。
いくら地中の方が
地上よりも温度が高いと言っても
ものには限度と言うものがある。
地上が冷え過ぎてしまえば、
地中も相応に温度が下がる。
東京の地下街をシェルター代わりに使っても
当然電気もガスもない訳で、
暖をとろうとすれば火を使わざるを得ない。
換気能力の低い所で火を使えば、
空気中の一酸化炭素や二酸化炭素の濃度が
高くなるのは当然だろう。