第149話 夏に向けて
文字数 2,188文字
今まで、千春ちゃんとレッスンがかぶったことはない…
いつもと違うのは、今日、私がレッスンを受ける場に千春ちゃんがいる。
きっと千春ちゃんは私がいたら驚くと思う…
髪はレッスンだから、ポニーテールにするけど、メガネもいらないし、変装は必要ない。
一緒にレッスンを受けてるアカデミー生はびっくりするけど、何回か行くと慣れてきたのか、あんまり騒がれなくなった。
仕事終わり、今日も着替えて、懐かしさを覚えながらレッスンスタジオに入る。
学校でもチヤホヤされて、仕事でもうぬぼれて、勘違いして、紗絵ちゃんにすら突っかかってさ。
私も紗絵ちゃんのことおばさんじゃんって、この間一緒にいた彼氏に言ったことあるんだよね(笑)
だから、千春ちゃんの気持ちわからなくもないかななんて思う。
スタイルはどうかな?私小さな頃太ってたんだよ(笑)
私も概ね、そんな感じでした…紬さんと知り合うまでは、私…勘違いしてました…調子乗ってました…
親のこともありがとうございました。
紬さんのおかげで、私の人生変わり始めました。
生意気なことばかりで、あの時はすいませんでした…
紗絵ちゃんは私の育手の母親、でもね私を産んだ、成瀬 紗絵の姉でもあるお母さん(成瀬 絵里)もね、この場所にいたんだって。
千春ちゃんと同じ特待生だったんだってさ。
もう私の小さい頃に亡くなっちゃったけど。
紗絵ちゃんもお母さんもいたってことは、血筋かも知らないしね。
私は環境に恵まれてただけだからさ(汗)
全然謝らないで。もうおばさんって呼ばないでね(笑)
私19歳だから、一応10代だからね(汗)
だから「Fly high」は作詞が成瀬 紗絵じゃなくて、成瀬 絵里だったんですね。
二人の母親が作り、歌う曲で、私が紬さんに勝てるわけないですよね(汗)
そんなこと有りましたね(汗)
大丈夫です(笑)もうおばさんって呼んだりしませんよ(笑)
そういえば、よく家の親何も言わないくらいに納得させられましたね。
私が言うのもなんですけど、結構人のこと見下してませんでした?
私藤堂グループのトップの藤堂 保の娘なんだよね(汗)
千春ちゃんのお父さんに私の親は何してる人か聞かれた時医者って言ったんだけど、私の父親は医院長でもあり、藤堂グループの代表取締役でもあるからさ…
よろしくね♪白石 千春ちゃん。
もし、千春ちゃんさえよければ、一緒に成瀬 紗絵に勝ちにいこう。
まだ、駆け出しだけど、千春ちゃんならきっといけるよ。
頼りないけど、私も付いてるし(笑)
夏のライブに1日復帰のため、アカデミーでレッスン中