第144話 見つけたダイヤモンド
文字数 2,466文字
あなどれないと思うけど?
絶対に勝つ保証もないだろ?女王の紗絵姉だって、どこかの誰かさんに負けたことがあるくらいなんだから、どこで何があるかわかんねーだろ(笑)
まさか、自分が中学生の素人に歌で負けるわけがないと思って簡単に修也をかけてしまったなんて言えない…
私より先に届いたメニューを食べていた修也は間もなく食べ終わりそう。
私も急いで食べる。
俺も高松中だし、高校は都立だし、君の通っている聖心に比べたら遥かにレベルの低いところだけどね、今は東京医大の学生だよ。
だから、うぬぼれは絶対に良くない。聖心で成績上位者はめちゃくちゃ凄いことだけど、あぐらかいてるとどんどん越されるよ。
東大出ても犯罪を犯す人だっているだろ?
今はわからないかもしれないけど、出身校だけで人生決まらないと思うよ。
紬も偏見はあったかもしれないけど、そう言う言い方はお互いに辞めたほうがいいよ。
君はせっかく容姿も良くて、成績も優秀なのにもったいないよ。それじゃあ品がないよ。
だって私はちょっと前までは成瀬 紗絵と競ってた歌手だったんだから…
支払いは修也が払おうとしたけど、千春ちゃんたちの分も全部まとめて私が支払った。
取り巻き達の子に彼氏さんはヒモですか〜?とかおばさん太っ腹だねとか言われたけど、私も修也も別に相手にしなかった。
すぐ近くのカラオケ店に移動すると、私と千春ちゃんは隣に座って同じ曲を歌うの何がいいか話し合う。
修也は取り巻き達に質問攻めされている…
千春ちゃんが歌い出すと凄くいい声をしている。
歌声はきっとボイトレを受ければ素晴らしいものになる。
私は確信した…
(この子はダイヤモンドだ…)
踊りながら歌ってる姿は素人とは思えないくらいレベルが高い…
中高一貫 聖心中等・高等学校
偏差値72