第57話
文字数 639文字
一分もかからないうちにサイトを見つけると、「何がいい?」と、メニューの一覧を見せつけてきた。
「君に任せるよ」と言った途端に、さっそく電話をかけ始め、すらすらと注文していた。何がいいと訊いておきながら、予め見当をつけていたようである。
ふと思い出した水嶋は、「そういえば、ゴールデンヘヴンのキャストの中に、志穂さんと仲が悪い人がいるという噂はどうなったんだ?」通話を終えたばかりの美穂子に訊いてみた。
「取りあえずは無視していいんじゃないの? 誰かを妬んでの作り話かもしれないし、少なくとも森村の事件とは関係ないと思うわ。……今は静観しておきましょう。そのうち、うわさを流した本人が、ボロを出すかもしれないから」
だといいけど。
美穂子に聞こえないよう、ボソリと呟いた。
チャイムが鳴ると、待望の(?)ピザがデリバリーされた。三枚とも別種類のLLサイズで、大盛のポテトもセットになっていた。全部で八千円近くしたが、必要経費として計上するため領収証を貰う。
美穂子はハンドバッグから大瓶のタバスコを取り出し、危うく三枚とも掛けられそうになるのを、間一髪で止めるのに成功した。
結局、彼女は二枚半のピザとポテトを全部胃袋に収め、満足そうに帰っていった。
残された水嶋は後片付けをした後、シャワーを浴びた。
バスタオルで体を拭き、缶ビールをひと缶開けると、どっと疲れが押し寄せてきて、転がるようにベッドに倒れ込んだ。
この後水嶋は、テレパシーとは違う、別の超能力を持った人物と出会うこととなる……。
「君に任せるよ」と言った途端に、さっそく電話をかけ始め、すらすらと注文していた。何がいいと訊いておきながら、予め見当をつけていたようである。
ふと思い出した水嶋は、「そういえば、ゴールデンヘヴンのキャストの中に、志穂さんと仲が悪い人がいるという噂はどうなったんだ?」通話を終えたばかりの美穂子に訊いてみた。
「取りあえずは無視していいんじゃないの? 誰かを妬んでの作り話かもしれないし、少なくとも森村の事件とは関係ないと思うわ。……今は静観しておきましょう。そのうち、うわさを流した本人が、ボロを出すかもしれないから」
だといいけど。
美穂子に聞こえないよう、ボソリと呟いた。
チャイムが鳴ると、待望の(?)ピザがデリバリーされた。三枚とも別種類のLLサイズで、大盛のポテトもセットになっていた。全部で八千円近くしたが、必要経費として計上するため領収証を貰う。
美穂子はハンドバッグから大瓶のタバスコを取り出し、危うく三枚とも掛けられそうになるのを、間一髪で止めるのに成功した。
結局、彼女は二枚半のピザとポテトを全部胃袋に収め、満足そうに帰っていった。
残された水嶋は後片付けをした後、シャワーを浴びた。
バスタオルで体を拭き、缶ビールをひと缶開けると、どっと疲れが押し寄せてきて、転がるようにベッドに倒れ込んだ。
この後水嶋は、テレパシーとは違う、別の超能力を持った人物と出会うこととなる……。