第207話 ハンコ押してくれよ!

文字数 666文字

 メシヤが復刻のお菓子、【ハンコください】を食べている。
※実際は復刻していません。

「化石のようなものを食べてるわね」
 ハンコ菓子には、安倍と藤原、エリが見つかった。

「きのこの山と似ていますわ」
 残念ながら、レマとイエスは封入されていなかった。

「作るのは大変そうだネ」
 こうした一袋の中にいくつもパターンの異なるモノをセットするのは、コスト高が想像される。

「ハンコ廃止の動きがあるが、諸手を挙げて賛成というわけにはいかないんだがな」
 電子化で威力を発揮する分野と、大きな問題が生じるケースとが存在する。

「一番の問題は、電子印だと本当にその人物が処理したのかって疑いが出て来るよね」
 印像のコピーも容易に出来てしまう。

「こういったことを言うと昭和脳って馬鹿にされちゃうんだろうけど、電子マネーもあまり信用してないのよね。一応使うのは使うんだけど」
 クーポンだポイントだとスマホを操作しだして、現金払いより時間の掛かっている客も見受けられる。ポイントを貯めるシステムよりも、そもそもの価格設定を下げるのが、能率的にも経済的にも効果を上げるだろう。

「PC、スマホで処理してもらうと、わたくし達の仕事的にはすごくありがたいんです。アシがつきやすく、チョロいですから」
 オフラインでログに穴を作り出す。

「メシヤの自作ハンコ、ワタシも真似したいネ!」
 手作業が好きなメシヤは、自作ゴム印を伝達用に使う。
印材は豊富にあるので、選ぶとこから楽しみが始まる。

「あんた、なんでもやるわね」
「素直なのだと思いますよ」
 メシヤは特に、理由なき反抗は無かった。







ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み