第167話 ホーム・センター・バックスクリーン
文字数 822文字
「あんた、ホームセンター好っきよねー」
書店・ホームセンター・家電量販店が、メシヤの主な周回コースである。
「イエスの付き添いがそもそもの切っ掛けかな」
十九川工務店に、幼い頃から出入りしているメシヤ。
「メシヤの場合は、なるべくしてなった感じだな。もともと作るのが好きだったんだろう」
イエスの造作技術も大したものだが、メシヤは作るだけでなくこんなものがあればいいなというアイデアスケッチを、次々と描き出していく。
「だって、楽しくない? 全国の技術者達による、汗と涙の結晶が、ここに集結してるんだよ」
ホームセンターは、クラフトマンシップにのっとって、正々堂々と闘っている。
「ねえねえ、イエスくん。北伊勢スタジアムが出来るんですってね」
遷都された北伊勢の地に、プロ野球のスタジアムを! との声が広がっていた。
「そうなんだ。設計はコンテスト形式で決まったんだが、施工店はウチだ」
他にも名だたるスタジアムを、十九川工務店は請け負っている。
「そうそう、昨シーズンは盛り上がったよね、プロ野球! 中日のサブグラウンドにしてもらいたいぐらいだよ」
猛牛オリックスが、ソフトバンク帝国の牙城を崩した。来年こそは我らがドラゴンズに、チャンピオンフラッグを勝ち獲ってもらいたい。
「あんたって野球のことになるとテンション高いわよね。ま、あたしもなんだけどさ」
三人とも、野球のテレビ放映が少なくなっていることにフラストレーションが溜まっている。現代っ子にはめずらしい野球狂だ。
「このミスター・ハンマーには、ウチの職人もよく来るぜ。店のサイズは中規模だが、大型店には無い掘り出し物が見つかったりする」
シオングループの恩恵をこうむっている三重県下であるが、メシヤたちは個人事業主が割拠する、商店街のような形式が本当は好みである。
「メシヤ、キッチンカーよ!」
「僕は牛タンフランクにする!」
「じゃあ、俺は牛タンメンチカツだな」
これも、ホームセンターの醍醐味である。
書店・ホームセンター・家電量販店が、メシヤの主な周回コースである。
「イエスの付き添いがそもそもの切っ掛けかな」
十九川工務店に、幼い頃から出入りしているメシヤ。
「メシヤの場合は、なるべくしてなった感じだな。もともと作るのが好きだったんだろう」
イエスの造作技術も大したものだが、メシヤは作るだけでなくこんなものがあればいいなというアイデアスケッチを、次々と描き出していく。
「だって、楽しくない? 全国の技術者達による、汗と涙の結晶が、ここに集結してるんだよ」
ホームセンターは、クラフトマンシップにのっとって、正々堂々と闘っている。
「ねえねえ、イエスくん。北伊勢スタジアムが出来るんですってね」
遷都された北伊勢の地に、プロ野球のスタジアムを! との声が広がっていた。
「そうなんだ。設計はコンテスト形式で決まったんだが、施工店はウチだ」
他にも名だたるスタジアムを、十九川工務店は請け負っている。
「そうそう、昨シーズンは盛り上がったよね、プロ野球! 中日のサブグラウンドにしてもらいたいぐらいだよ」
猛牛オリックスが、ソフトバンク帝国の牙城を崩した。来年こそは我らがドラゴンズに、チャンピオンフラッグを勝ち獲ってもらいたい。
「あんたって野球のことになるとテンション高いわよね。ま、あたしもなんだけどさ」
三人とも、野球のテレビ放映が少なくなっていることにフラストレーションが溜まっている。現代っ子にはめずらしい野球狂だ。
「このミスター・ハンマーには、ウチの職人もよく来るぜ。店のサイズは中規模だが、大型店には無い掘り出し物が見つかったりする」
シオングループの恩恵をこうむっている三重県下であるが、メシヤたちは個人事業主が割拠する、商店街のような形式が本当は好みである。
「メシヤ、キッチンカーよ!」
「僕は牛タンフランクにする!」
「じゃあ、俺は牛タンメンチカツだな」
これも、ホームセンターの醍醐味である。