第155話 GーSHOCKスマホ

文字数 716文字

「おお~、GーSHOCK携帯が復活するのか~!」
 メシヤがWEBニュースをチェックしている。

「懐かしいな。ウチの親方も使っていた。建築現場ではああいう頑丈なものが向いてる」
 イエスが懐古した。

「覚えてるわ。デザインもカッコ良かったわよね」
 どちらかというとゴツい見た目なので、タフな男向けであった。

「でも、これはガラケーとして発売されるのですね」
 レマがちょっぴり残念そうだ。

「スマホでも作れそうなものだけどネ」
 エリがぼそっとつぶやいた。

手工野(てくの)さんに頼んでみるかな」
 メシヤの知り合いに、パーツ屋の手工野という男がいる。元々、大手電機メーカーに勤務していたエンジニアらしい。

「それはいいな。アプリも使えたほうがいいからな」
 イエスも同意した。

「スマホってデリケートだしすぐヒビが入るから、こういう耐水性・耐衝撃性のデジタル機器はすごく需要ありそうだわ」
 マリアがもう購入前提で話をしている。

「折りたたみでさ、上の画面部分がタッチパネルになってて、下側は物理キーにしたらいいんじゃないかな。縦長か横長か、テンキー方式かQWERTY方式かはモデルによって作りわければ良さそう」
 メシヤがGーSHOCKスマホの骨子を作った。

「ワタシもそれ欲しイ~!」
 エリは発売予定のGーSHOCK携帯、リキッドグリーンを眺めて、GーSHOCKスマホは何色にしようかなと早算用をしていた。

「あとさ、ファッションでもレースのものが流行ってるけど、スマホの筐体をレリーフ加工したり出来ないかしら」

「マリアさま、名案ですわ!」
 レマが両手を握り合わせて喜びを表現した。

「GAFAMにやられっぱなしでいられないぞ!」
 メシヤは手工野商会に向かって駆け出した。






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