第60話 「こっちに来て、膝を付いて」
文字数 1,211文字
ケルビーノの歌に感嘆する伯爵夫人。
だけどこの後は、フィガロの計画に沿って準備をしなければなりません。
ケルビーノと背比べをするスザンナ。
スザンナはケルビーノの男物のマントを脱がせます。
こんなところを誰かに見られたら大変!
伯爵夫人は気が気ではありません。
それを察したスザンナは、ドアに鍵をかけます(これが後で効いてきます)。
スザンナが衣装部屋に行っている間に、ケルビーノは軍隊行きの辞令書を伯爵夫人に見せます。
フィガロの計画はまだ進行中。うまく行けばケルビーノは入隊を免れるかもしれませんが、まだわかりません。
兵士になれば、戦争で命を落とすかもしれません。ケルビーノ本人は今生の別れのつもりで、辞令書を見せたのです。
だけど、伯爵夫人は大事なことに気づきます。
そもそもが伯爵の気まぐれの辞令。かなり無理があるのです。
ケルビーノが少し希望を取り戻したとき、ボンネットを手にしたスザンナが戻ってきます。
ここからスザンナのアリア「こっちへ来て、膝をついて」です。
女物のドレスを着せられたケルビーノ。スザンナは張り切って、フルメイクをしていきます!
どうしても伯爵夫人を見てしまうケルビーノ。
スザンナは彼の顎を自分に向け、びしっと言い聞かせます。
ケルビーノを立たせ、伯爵夫人を振り向くスザンナ。