第66話 楽師たちの到着だ
文字数 1,279文字
第2幕 第9景
そこへ調子よく駆けつけて来るフィガロ。
例の計画が、順調に進んでいると思っています。
さっさとスザンナを連れて行こうと、彼女の手を取るフィガロ。
しかし伯爵が彼を引き留めます。
恐らくフィガロが書いた手紙の件です。
スザンナと伯爵夫人ははっとし、固唾を飲んで見つめます。
ぎょっとするフィガロ。
しかし、冷静なふりをして手紙を確認します。
スザンナと伯爵夫人は、フィガロの言葉が不自然にならないよう、必死に誘導します。
これだけ言っても、フィガロは知らぬ存ぜぬを貫きます。
嘘をつき通すフィガロに、伯爵の方が呆れます。
いつまでも屁理屈をこねるフィガロ。
仕方がないので、スザンナ達は伯爵に計画を明かしてしまったと打ち明けます。
伯爵はしたり顔で、フィガロに向き合います。
滅茶苦茶な言い分ですが、この流れを逃しちゃいけません。
スザンナと伯爵夫人は、すかさず伯爵に頼みます。
こうなっては、伯爵も駄目だとは言えません。
「スザンナを自分のものにしたいから、フィガロと結婚させたくない」というのは身勝手な論理。身分の高い人でも、表立っては言えないことなのです。
伯爵の待ち望むマルチェッリーナは、まだ来てくれません。
でもその代わり、別の人物が現れます。
この優雅な部屋にふさわしくない、薄汚れて酒臭い人物です……
こちらの動画、最初の三分の一ぐらいが今回の内容に当たります。
仲直りして、ベッドの上で抱き合う伯爵夫妻。そこをフィガロがチョンチョンとつついて、自分たちの結婚式に持ち込もうとします。
丁々発止のやりとりをお楽しみ下さい。