第79話 「ついにその時が来たわ」
文字数 1,717文字
第4幕 第9~11景
衣裳を取り換えたスザンナと伯爵夫人。
それからマルチェッリーナが庭へとやってきます。
マルチェッリーナは「隠れて見ている」と言い残し、前にバルバリーナが入っていった館に自分も入っていきます。
(こうして、主要登場人物が一か所に集まってきます)
物陰からこっそり様子を見ているフィガロ。
スザンナと伯爵夫人が入れ替わっていることには気付いていません。
隠れているスザンナの方は、男たちにぎゃふんと言わせてやろうと武者震いする思いです。
ここから管弦楽付きレチタティーヴォが始まります。
歌詞は、これから秘密のラブシーンに及ぶ女性の気持ちを代弁するように始まります。
スザンナは伯爵への偽りの愛を歌っているように見えますが……
彼女は近くでフィガロが立ち聞きしているのを知っています。なので演技として歌い始めたものの、段々自分の本当の気持ち、すなわちフィガロへの愛を語るよう変わっている、という解釈もあります。
ここからアリアです。
アメリカのキャスリーン・バトルさん。素晴らしい歌唱力です。
80年代、メトロポリタンオペラの動画から。
(キャスリーン・バトルさんのミュージックビデオは、一番下にも挙げておきますのでぜひ!)
ところがここで一転。
ケルビーノが歌をくちずさみながら登場するのです。
ケルビーノは松の木の下に、女性の姿を発見します!
駆け寄ってくるケルビーノ。
ここから、フィナーレ曲が始まります。
ソプラノ歌手キャスリーン・バトルさん。日本では80年代にウイスキーのCMに起用されたことで、特別な知名度があります。
クラシック音楽としては異例のヒットとなった「オンブラ・マイ・フ」(ヘンデル作曲)は、以下の動画の一曲目。夜明けの湖のほとりで歌う姿が素敵です。
(二曲目、三曲目も素晴らしいので、よろしければぜひ!)