第20話 おまけ・ビゼーの曲をもう一つ

文字数 778文字

さてさて。

『カルメン』に触れたついでと言っては何ですが、

おまけとしてビゼーの曲をもう一つご紹介させて下さい

あ、さっきウサギさんが鼻歌で歌ってたやつでしょ~?
……ありゃ、バレたか。

そう、一定の年代以上の人は知っているでしょう。

NHK「みんなのうた」でたびたび取り上げられたあの歌です

ん? オレも知ってる?
サバ君は微妙だね。

(サバ君は高校生ぐらい、と今になって設定しました(笑))

音楽の教科書に載ってた世代かどうか……

「小さな木の実」という童謡です。

合唱コンクールの類でもよく歌われるみたいだね

「小さな木の実」、知ってる!

この歌を聴くと泣いちゃうんだよね~

う……オレはお涙頂戴系って苦手なんだよな
でもね、日本語の歌詞がとにかく素晴らしいの。

お父さんを亡くした少年を応援する内容だよ。知らない人は、試しに聴いてみてね。


この歌は、『カルメン』より前に作られたオペラ『美しきパースの娘』の中の一曲、

「セレナーデ」を編曲したもの。

ビゼーの産み出した旋律というものが、いかに美しかったか、この歌から感じられます

『美しきパースの娘』は、欧米でもあまり上演されないそうです。

日本ではこの歌のお陰で「セレナード」だけが突出して有名になりました。

(と言っても、原曲がビゼー作と知らない人も多いとか)


埋もれてしまった名曲に、こんな形で光を当てた編曲者の石川皓也さん、

それから作詞家の海野洋司さんにも拍手を送りたいですね

セレナードって何?
日本語では「夜曲」、「小夜曲」と訳されるよ。

恋人のために窓の下などで演奏される曲のことです

よろしければ、こちらもぜひ。

原曲となった『美しきパースの娘』の「セレナーデ」です。


歌手はペルーのテノール歌手フアン・ディエゴ・フローレスさん。

「超人的」とも評されるほど高音域の超絶技巧に優れた人で、特にロッシーニのオペラでは第一人者とされているそうです。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色