第73話 ケルビーノとバルバリーナ
文字数 1,813文字
第3幕 第11~13景
着飾った若い村娘たちが、花束を持ってぞろぞろとやってきます。
その中にはバルバリーナと、さらに見覚えのあるあの「女の子」が……
村娘たちが花束をささげるシーン。
ケルビーノが女性の集団の中にいられるように、みんなで考えた作戦です!
ところがここへ、アントニオと伯爵がやってきます!
いきなりケルビーノの女用ボンネットをもぎ取り、自分の持ってきた男物の帽子をかぶせるアントニオ。
あっという間に、すべて台無しです。
ここで果敢に言い返すのは、何とバルバリーナです。
うっと言葉に詰まる伯爵。
何と伯爵は、バルバリーナにもちょっかいを出していたのです!
みんなに白い目をむけられ、伯爵は固まっていますが、すかさずバルバリーナが続けます。
お殿様。あたし、ご褒美をまだ頂いておりませんわ。
だから花婿にケルビーノを下さいませ。
そしたら仔猫を可愛がるように、お殿様のことを愛しますわ
(と言って、仔猫のように手首を曲げ、伯爵の胸をガリガリガリ~)
そこへフィガロが颯爽とやってきて、結婚式を始めると言い出します。
伯爵はカーネーションをつぶした犯人のことや、ケルビーノが軍隊に行かなかった件についてまだ追求してきますが、フィガロにとってはどうでも良い話。のらりくらりとかわします。
そこへちょうどよく結婚行進曲が流れてきます(第3幕フィナーレ曲の始まり)。
フィガロはスザンナと腕を組み、娘たちを促してその場を出て行きます。
すっかり立場のなくなった伯爵。恥ずかしさも手伝って、夫人を怒鳴りつけます(というか、単なる八つ当たり)。
だんだん気が強くなってきた伯爵夫人。
夫に何を言われようと、ひるむことはありません。
こちらの動画は、庭師アントニオがケルビーノの被り物を強奪するシーンから。
今回の内容に当たる、~3.00あたりまでをご覧ください。
赤いジャケットの伯爵、赤いカチューシャのバルバリーナが「赤っ恥」を晒します!