第56話 最初の作品を超えられないのは◯欲の減衰のせいかもしれない(パ)

文字数 2,474文字

お久しぶりです、お二方
せっかくお呼ばれしたと思ったら、登場したのは23話っきりのこれで2回目なんですけどー?
吾(われ)は呼ばれずとも全く構わんが
案外、あなた達でないと成立不可能な話題がなかったもので。もうちょい出番があるんじゃないかと私も思ってたんですけどねー(今回が最後の登場でもおかしくない)
てことは、今日のお話にはエリー達が必要っすね!
何やら、ろくでもない話に付き合わされそうな予感がするのは気のせいだろうか……
私が一次創作小説書きとして出戻りした2022〜2024年のほんの僅かな時間。出来る限りの研究をして様々な小説を書いて、小手先のテクニックは向上したと思います。



……思うのですが。それでも、18年前に書いた、公に出した最初の作品である「TEAR」を超えるエンタメ作品は出せなかったような気がするんですよね……

※公に出してない作品を含めると「TEAR」が本当の最初ではないですが、今日の話題では省略します。
それで、その理由も自分でなんとなーくわかってたりする。


暴露したい気持ちと、恥ずかしいので黙っておきたい気持ちで葛藤しておるのですわ

恥ずかしいのなら、1度表に出したら取り返しのつかないことになりかねない世の中ですし(ネットタトゥー)。やめといた方がいいんじゃないっすか?
エリーよ。こういう振り方をする場合、「恥ずかしいと言いつつぶちまけてしまいたい」というにおわせなのだよ
うわーめんどくさ……いえいえ、そういうことでしたら張り切ってお聞きするっす!
「TEAR」を書くちょっと前、私は18歳以上にならないとプレイ禁止の大人のノベルゲームに初めて触れて、夢中でプレイしました(主に有名どころだけですが)。


あの作品はそれらの影響を大いに受けています

そちらの世界でいわゆる、オマージュやらリスペクトと呼ばれている技法かな
あなた達の世界(GRASSBLUEシリーズ)の話はそれより以前の、私が中学生だった頃に考えていたので、影響を受けていた作品群はもっと健全な「全年齢対象RPG」が中心でした。


そのどちらにもあてはまるんですが、私はこれらのゲームプレイを、大人になっても老人になってもず〜っと趣味として楽しめるものと思っていたんですが……

その言い方からして、もしかして「そうはならなかった」ってやつっすか?
どういうわけか、社会人になってから急〜〜に、


「テレビ画面やパソコンモニターに向かってする類のゲーム」が億劫になって、出来なくなりました

↑当時でいえばPSPやニンテンドーDSなどの、布団で寝転がって出来るものは引き続き楽しめていました。現在はスマホゲームですらしんどくなってもう出来ません。
急に、も何も、極めて普遍的によく聞く現象ではないか。


社会に出たら、子供の頃より時間の余裕がなくなった。体が老いたら、遊戯といえども楽しむ体力がなくなってくる。


それだけのことだよ

パーシェルのように、ろくにお勤めもせず自分の趣味だけやるっていうのは、人間の皆様には難しいっすからね~
本当に羨ましいよ……


さて……18歳未満禁止のノベルゲームといえば、ストーリーに加えて性欲を発散するためのシーンなんかも入ってくるのが定番でございまして

吾らの世界の出版物にも「作者自主規制による年齢制限の慣習」はある。あれと似たようなものと思って良いのだろう?
それと同じです、はい。


若かった頃はそういうコンテンツを楽しんでいたのに、今の自分はかつてほどの興味がない……と、いうことは、それすなわち

つまり、性欲の減衰、ということか
ちょ、パーシェル!? それは言っちゃっていいやつっすか!?
エリーよ。こういったことは、下手に隠し立てしようとする方がよほど気まずさがあるというものだよ
(ああ。だからあの時、はっきりそうと言ってたっすね〜)
そうなんすよ……18年前、「TEAR」を書いてた頃の私には、まだ「若い男女の恋や愛や性欲に対する憧れ」というものがありました。それらが未知の領域でもありました。


今は夫も子供もいる身となり。子供が大きくなったからようやく時間のゆとりを見つけて「今度こそ、GRASSBLUEシリーズを完結させたい」という気持ちになったという経緯があります。


ですが、18年前の自分とは、もはや「表現したいと思う物語の対象」が変化しちゃった。だからあの頃のような、色恋含むエンタメ的な作品が書けてなかったんじゃないかと自己分析するのです

書きたいもの……作品の主題(テーマ)? ってことっすか?
そうですね……もはや色恋とかより、生きるとか死ぬとかの方を切実に考えてしまう。振り返ってみると、この2年間で書いた作品はそういうのばかり。


意図して恋愛ものを書くぞ〜って狙った作品以外はね(←これもコンテスト用だからそうしたっていう事情がある)

ふむ。ならば18年前の作品とやらは、二重の意味で貴女の、しょj
ストーップ! それ、越えちゃいけない一線じゃないっすかー!?
当たり前に使われてきた表現だよ。そのように差し止めるのは言葉狩りではないのかね
そうかもしれないっすけど……あれってそのうち、言葉狩りの対象になってもおかしくない気がするっす……
貴女の世界は昨今、何かと変化の過渡期で混乱があるようだな
実は私も時代に合わせた自主規制で消した場面はちょいちょいあったりする……


まとめますと、「若い頃にしか書けない勢いや内容」っていうものは、確かにある気がするって思うのですよ

言いかえれば、生まれてから「まだ経験していない物事が多いから、知らないがゆえの憧れを物語に昇華する」は、若々しい書き手の特権であるということか
逆も然りだと思うっすけどね〜。年配の方が、様々経験したからこそ書ける主題もあるのでは?
どちらにしても、特定の年齢層だから迫真を持って書けるジャンル、っていうのがあるんじゃないかなーと思います。


同じ青春物語でも、現役に近い世代の書くものと、若い頃のことを思い出しながら書くのとではリアルさが全然違う……


私にはもう、前者のような感性で青春を書くのは無理なわけですからね

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登場人物紹介

作者。あおくさ。


普段のネット活動では長年、sohko3(ほしのそうこ)と名乗ってますが、この日記の中に限っては「あおくさ」と名乗ります。

名前:イリサ (青)


コウ君の影の中に住んでる謎の女性。

スーパーポジティブ

名前:コウ君 (青)


紙の日記を書く習慣がある。

スーパーマイペースな方のコウ君(多分)

名前:みく (み)


sohko3全作品の中で最も普通な、16歳の女の子。

だが、実はとんでもない裏話を秘めている

名前:秘密

通称:鏡の魔女 (み)


みくの友達だけど、同じ世界に暮らしてない。お酒好き。

名前:羽香奈(はかな)ちゃん (葉)


葉織君が好きすぎて、ちょっぴりヤンデレ? な女の子。小学6年生。

名前:葉織(はおり)君 (葉)


羽香奈ちゃんの「いとこ」だったが、家庭の事情で「きょうだい」になる。不思議な能力を持つ男の子。小学6年生。

新品のスマホ様


作者が買ったばかり、ピカピカのスマホ。

イリサをはじめ、キャラクター達が知るはずのない現代のネット事情について語る時、彼らの中へ情報をアップロードするために現れる

名前:敦(あつし) (涙)


とある長編の主人公。「ノベルゲームやギャルゲーの没個性主人公」をイメージして作られたので、実はバックボーンが薄いという弱点がある

名前:ティアー (涙)


とある長編のヒロイン。狼少女なので嘘をつく。


()←この中のセリフが本音

名前:豊(ゆたか) (涙)


作品執筆中はストーリーに都合のよいだけの便利なサブキャラでしかなかったのに、作者が忘れた頃に読み返したら性癖に刺さって最愛の推し息子のひとりになってしまった。

名前:血染め地蔵


sohko3全作品の中で最も謎が深い。

作者の現実息子が作ったキャラクター。


この日記の中では息子の言ったことを代弁するためにも使います

名前:山あざらしのサン


sohko3作品全キャラクターの中で最もツッコミ属性。

作者の現実娘が作ったキャラクター。

この日記の中では現実娘の言ったことを代弁するためにも使います。

通称:パー様 (パ)

名前:パーシェル


文字で表現した創作活動であればなんでも褒めてくれる神様。本に対しては滅法優しいが、人間に対しては常に塩対応

名前:エリーさん (パ)


パー様の従者だが、主神(しゅじん)に対して態度が大きい。恋バナ出来る貴重な人材。

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