第10話 過去の自分への後悔があるから、現在の自分がある(青)
文字数 1,836文字
前ページで語ったブログでの連載小説は、毎週月曜日に更新。およそ2年半ほどで完結しました
いわゆる週刊誌での連載とは大変さが段違いですけどね。あちらは商業、絶対落とせないですし。
だとしても、私なりに、毎週必ず一定のペースで物語を更新し続けるのはけっこう大変でした。
毎週月曜って約束でしたが、どうしても間に合わない時は火曜日になっちゃったこともあった気がします
前述の通り、誰にも読まれてない可能性もあったんですよね?
誰も気にしていないどころか「知らない」かもしれない約束なのに、よく律儀に守り通すことが出来たな
読んでくれるかもしれない誰か、のためではなく、
「私自身が、今度こそ、小説を完結させて最後まで読みたい」
その気持ちがあったから、2年半も感想なし・ゼロ反響でも最後まで完走出来たんでしょうね
ご想像の通り。私はよくいる、「設定だけ頭の中で妄想し続けて、いざ小説を書き始めると最後まで書き上げられない」
趣味物書きですらなく、いわば「オフライン・エタ妄想家」だったのです
※実際はブログ連載の前に一作品だけ、ノートに手書きで完結させた小説があります。高校生の時。ですが、自分でも後にノートを捨ててしまうくらいの完成度で世の中に出さなかったので割愛します。
私は小学生の頃に、ブログ連載した長編小説の設定を。中学生の頃に、イリサ達の小説の設定を。それぞれ別の友人と「楽しみながら創作活動」していました。
ですが、どちらも、小説を書く担当の私が途中でエタらせたせいで信用を失い……
いつしか友人達は大人になる過程で自然と創作活動を卒業してしまいました
私達も関わるお話なので、あの頃のことは私も覚えていますよ……
あの頃の私は、創作で繋がった仲間は、大人になっても共に創作を楽しんでくれると勘違いしていました。
ノベルデイズをはじめ投稿サイトには、大人になっても創作を卒業しなかった人々が集いますが……
創作活動は子供の頃の思い出にして、その世界を思い出として、きれいさっぱり卒業して大人になる。
大多数の人は自然とそうなるんですよね
オレはいつもひとりで日記書いてるだけだから、誰かと共同で何かを書こうなんて経験もないし、なかなか想像が難しいけど……
あの頃のあおくささん……いいえ、あの頃はハンドルネームもペンネームもありませんでしたね。
あの頃の作者さんは、私達の設定を考えるばかりで、なかなか物語の形に昇華出来なくても……
オフラインのノートに私達の設定を考えて書くだけのことを楽しんでいました
愚かにも、そんな「設定を考えているだけの、楽しい時間」が、永遠に続くのだと錯覚していました。
実際は、そうならなかった。自分と共同製作してくれた人々に、私は「完成した物語」をお出しすることが出来なかったんです。
あの頃の後悔があるから、現在の私は「これだけは絶対に守りたい」と思う信条があります
※小説は、エタらせずに絶対完結させたい
※完結が保証されるまでは、投稿サイトに投稿しない
でも、昨今の流行Web小説指南には、
「完結を見据えずとりあえず投稿だけして、反響がなかったら早々に打ち切って、新しい作品を書いた方が良い」
って声もあるんだよな
それは、自分が書きたいだけの小説を書きたい人じゃなくて、
「他者から喜ばれる、その時代の流行にきちんと沿った小説を書ける人、もしくは書きたい人」
のための指南でしょうね……
そういうやり方をしたい人を否定はしないです。商業の場ではむしろ正義なのかもしれないです。
でも、私は、完結まで見届けられない物語をお出しすることは……
それまでその作品に付き合ってくれた人の、途中まで読んだ時間を無駄にする行為、だと思うんです。
自分の創作に、途中までは人を巻き込んだ過去があるからこそ、そう思うようになりました
人の一生は、時間は限りあるもの。
その貴重な時間の一部を、私達の物語を読むことに割いてくれるのだとしたら……
せめて、読後に「時間の無駄だった」と思わせない最低限の努力をしたいですよね……
冒頭の話に戻りますが、誰が読んでいる・読んでいないとしても、
「ブログ連載という形式で、毎週月曜日に必ず更新する」という宣言を常に表に出してサボれないようにした。
そのおかげで、私の人生において最も長編で、代表作にもなった小説を、私は「とりあえずの完結まで、完走することが出来た」のです。
……今の私の生活リズムでは、同じやり方はもう出来ないでしょうね
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