第21話 10年振りに「なろう」に新作を投稿したら時代の変化を実感した(青)
文字数 2,409文字
そんなわけで、四半世紀(およそ25年)の構想期間を経て、ようやくイリサ達のお話が形になりました
たま〜にあるよな。構想期間の長さをアピールする作品……
その時間に見合った品質になったかな?
え〜……あまり作者が言うのはよろしくないのですが。
読みやすさ、人に勧めやすさで言えば、普通に「TEAR」の方が出来が自信作……
「構成がトリッキーで読む人を選ぶかもしれない」、なんですもんね
もう、「最後まで書くだけで作者も必死」な作品なわけですから。エンタメ的な面白さに配慮している余裕がなかったという情けない事情がありまして。
それでも、最後まで読んでいただけたら「時間の損だった」とは思わせないように書いたつもりではいるので、ノベルデイズで連載開始した時には是非、よろしくお願いします……!
別のサイトでもそうだけど、たいてい「TEAR」の連載が終わってからオレ達の話を連載開始って順番になりがちだから、こうやって「まだ投稿開始までうんと先なのに宣伝メッセージだけ書く」てことになりがち……
その上今回は、このエッセイが先行しててティアーさん達の話も始まってないですから……
新たな試みとして、2作品同時に1話ずつ連載でもしてみますか??
……いや、出来ません
出来ない理由
① 作者はブログでも小説でも、連載では、毎日必ず更新して「毎日チェックすれば読めるものが増えてる」という安心感を重視しているため
② 確実に毎日更新するためには、2作品同時は手が回らない
③ そもそも、閲覧者が読書に回せる時間にも気持ちにも限りがあるのだから、2作品同時でどっちも読んでもらえると思うのは甘え(←私のような零細書き手の場合です)
で、作品間の繋がりの問題で、イリサ達の話よりティアー達の話を先に読む方が、
「あ〜、あっちでこう言われてたけど、こっちはこっちで大変だったんだな……」
という気付き要素がわかりやすいと思うのです
またそうやって、作品読んでない人にわかりにくい「におわせ」をする……
それはさておき。
本日の日記タイトル「なろうに10年振りに新作投稿したらどうなったか」って本題に全然入れないじゃないですか!
ではでは、改めて。私達の作品を投稿した結果、どのような「時代の変化」を感じたのですか?
ぶっちゃけて言う上に単なる推測なのですが。
たぶん、イリサ達の話は10年前に投稿した方が、今より気に入って読んでくれるユーザー多かったんじゃないかな……
10年前っていえば、オレ達の「失敗版小説」ていうのを投稿した頃だろ?
あの頃の「なろう」の空気というか雰囲気は、どんなにマイナー、あるいはマニアックな作品でも、ユーザー数が多いので誰かしら気に入ってブクマしてくれるという。そんな印象でした
※あくまで私の当時の印象で、世間でもそう言われていたのかは覚えていません
2022年に投稿したイリサ達の小説は、定期的に全話通して読んでいただけてます。ありがたいことです。
しかし、ブクマ数だけに限れば、2012年に投稿した失敗版の方が多かったりするのです
あおくささんが、失敗と思う作品を公開し続けてるのが辛いと思いながらも「削除」しない(なろうでは非公開がないので削除するしかない)のは、
その作品をお気に入り登録してくれた人が、何人かいるからなんですよね?
その通りです。ゼロだったら間違いなくどこかで消してた……(10年ずっとそのままなので、本棚入れたことすら忘れたユーザーの可能性もある)
いや、消さなかったおかげで、今こうやって比較するためのデータが残ってるんだから、なるべくなら消さない方がいいんでしょうね、こういうの。
ともかく。2012年版の方が2022年版より優れた小説であるというのはさすがに「ない」ので、これは「なろう」ユーザーの読書スタンスが当時から変わってるということだと私は推測します
推測の最大の根拠が、「作者の思う、自作品の品質」とかいう、主観以外の何物でもないのが難点だな
10年前のなろうだって、今と同じでランキングトップ作品は流行ジャンルばかりと言われていましたが、今ほどランキングや流行に偏重の読書スタイルの人ばかりではなく。
マイペースに、自分の性癖に合う作品を探そう〜、という読者の割合も低くなかったんじゃないかな〜と思うのです。
それが、「なろう」の読者数も作者数も年々増加していき、作品数も同じく増えていき。読める作品も増えていく……
すると、ちょっと気に入った・気になる、くらいのマイナー作品をブックマークするゆとりがなくなったんじゃないかな~と。
だから、読み終わったらすぐ次の作品へ切り替えるべくブクマ外ししたり、読み終わってもブクマしてくれなかったり
本棚の本の管理も大変ですから。それは情報社会というのになっても同じなんですね
紙の本に埋もれるか、情報に埋もれるかって、本質的には同じようなものかもしれないな
作者としての私は思うような反響に繋がらないと悲しくもなりますが。
読み手としての私だって同じようなことをしているから、「そりゃそうですよね」という納得もあります
差し出がましいですが、読まれなくて辛いな〜という書き手の方は、自分が読む側の時にも、「自分が読んだ作品の作者にとって理想的な反応」を毎回必ず返しているのか?
ということに気付くと、心の負担が減るかもしれません。
案外やってないですからね……私もその点は反省
「なろう」の話は今回で一段落するので、イリサさん、代表でご挨拶お願いします
「なろう」の読者様がこのエッセイを読んでいる可能性は少ないと思いますが、万が一目に触れた場合のために言わせてください。
私達のお話を読んでくださってありがとうございました!
数は少なくても、ブックマークを入れてくれた誰かの存在があるだけで、あおくささんは「誰かの思い出として本棚の片隅に入れてもらえてる」と、何より嬉しいみたいですよ~
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