第33話 エタってた長編小説が短編小説に転生して完結しました(み)
文字数 2,351文字
本エッセイ11話で、「エタらせたまま放置している長編小説がある」と語りましたが。
この作品が妄コンのおかげで短編小説になって復活しました
コンテストっていうきっかけがなかったらこの作品、ず〜っとそのまま「未完結作品」だったのかなぁ
間違いなくそうでしょうね。
みくさん達の話もそうですが、私はこれまでの人生で、
「設定を考えたキャラクターを少しでも長く楽しむ・味わうためには、長編小説で書くべき」
と、勘違いしていました
長〜い話を書くためには考えなきゃいけない設定が数多くなるし、用意したそれらをきちんと書き上げるための時間も体力も必要……
完結へ至るまでの苦労は、短編小説とは比較にならないかもね
短編は短編で、長編と違って使える文字数がうんと少ないのにちゃんと面白くしなきゃいけないっていう、「密度」の大変さはありそうだけどね
コンテストをきっかけに、「書けそうで書けなかった没、もしくは裏設定」を次々と短編小説にしてきた結果、私は知りました。
密度のある短編小説の登場人物として扱えば、案外、
「長編小説じゃなくても満足できるし、読み返す度に楽しめる・味わえる」
ということに
短編小説の方が読み返すのは気楽に出来る、っていうのもありそうね
長編にこだわって完結まで頑張れずに未完結作品にしてしまうより、短編でさくっと完結させるのは全然アリだな~って気付くことが出来ました。
……とはいえ、これも「コンテストに出せるから短編でもいいや」って打算があったからで、それも引退した今となってはもう短編小説すら書ける気がしないんですが
さっきも言ったけど、短編小説だから楽に書けるっていうのは「時間と体力」の話だけで、書くこと自体が楽ってわけじゃ全然ないんだろうね
長くても短くても、読んで満足出来るものを出力するためには、「生みの苦しみ」ってものがあるのでしょうね
残念ながら今回語った復活作品は受賞を逃しました。
ですが、コンテストがなかったらそもそもが永遠に未完結、まさにエタ作品だったわけなので。
コンテストのおかげで、書けないはずだった作品を書かせてもらえたことにめちゃめちゃ感謝しております!
アナタみたいなやり方でコンテスト参加していると、受かればラッキーだけど落ちても損はしてないみたいな感じになっていいかもしれないわね
実際、そうですよ。結果は残念でも書けただけで御の字!
……ですが、この作品。とある事情から本当はコンテスト通って欲しかった「狙いの一作」だったので、落選がっかり度合いは割と高かったりして
僕の話みたいに「そんなに受賞期待してない作品」の時は落ちても「だよね」って思えるけど、そうじゃない「狙った作品」が落ちた時はより深く、がっかりしちゃうってことかな
よくおわかりで……
昔、むかしのことじゃった。あれは私が中学生の頃にあった、弁論大会での出来事
今まで以上に、アナタの「私生活のエッセイ」になりそうね
私は思春期にありがちな中二病思想のめっちゃネガティブな内容で、作文を書いて提出しました。
その作文はクラスメイト投票、つまり同じく中二病真っ最中の子供達には非常に受けて圧倒的得票で1位となりました。
ですが、大人の事情で「先生が選んだ、別の子の作文」がその年の代表になり弁論大会に出ました。
弁論大会に出たいという気持ちは全く無かった(放課後残らされるので面倒)私ですが、投票の結果が無視されたことに関してはかなり不満でした
そこで私は翌年、昨年とは真逆の「明らかに教師受けする、ポジティブ全開の作文」を書いて提出しました。
想像通り、代表に選ばれました
落選したらそれで終わりじゃなく、どうして落ちたか検証して次の開催に活かす……って、子供の頃から今と同じような行動してたのね
代表に選ばれるというリベンジは果たしたものの、それは私の本心とは真逆の内容なので、選ばれたことがぜ〜んぜん嬉しくありませんでした。元から弁論なんかしたくないんだし。
……だからこそ、思うんですよね。
ランキングで上位に入って感想たくさんもらいたいからって理由で、自分が読みたくもない流行作品を狙って書く、ということにそんなに興味が持てない。
さっきから言ってるように、長編小説を書くってとんでもない労力かけてますから
人に見られるための書き方が楽しい人はそうすればいいけど、自分のために書くことが楽しい人はそれでいいんじゃないかな
今回語っているリメイク短編作品は、「弁論大会で落選した作文のリメイク要素」もちょっと含んでいました。
なので、選んでもらえたら面白いのにな〜と思ったんですよね。
ネガティブ要素のある作品ですし、元が弁論大会用だったわけだから「説教臭さ」があったのかもしれないですね。自分じゃそんなつもりはなくっても
つい前のページで引用した選評で、そういうのは惹かれないって注意があったばかりだものね
余談ですが、私が出た弁論大会で優勝した作文……
中学生なのに叙述トリックを使ったとんでもなく面白い「短編小説」みたいな内容でしてね。それでいてちゃんと弁論にもなってる。
聞いた瞬間にこの作品は優勝間違いなしだろうって確信しましたし、結果もその通りでした。
あの時も現在もそうですが……「作品としての格の違い」を感じるほどの作品に出くわすと悔しさすら感じないですよね~……そういうものが書ける人っていうのはやはり存在してる。
今でもタイトルと内容覚えてるくらいに、私の記憶に刻まれてます
こんなにも評価していても、アナタの感動をその時の元・中学生に伝える手段は皆無なわけだし……
感想をひとつももらえていない作品も、公開さえしていればこの世の何処かで、誰かの思い出になってるかもしれない。そう思ったらなかなかに、夢があるんじゃないかしら
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