第85話 夢を追うって、楽しいだけじゃない(青)

文字数 2,268文字

追いかけたい夢がある人生って充実してますが、楽しいだけじゃないんですよね
それを言ったら人生だって、楽しい時だけじゃなくて苦しい時もあるってことになっちゃうけど
……そこを突かれてしまうと、その通り過ぎてまたしても


本日のお題、そしてこのエッセイが本日にして(完)


になってしまいますけど

わ〜! 勝手にエンディングテーマ? みたいに音楽貼り付けないでください〜っ
テーマソングなんて図々しいこと言いません。


大好きな楽曲だから是非聴いて欲しかっただけです

作者があえてここに書かなくても、偉大な先人がたった4分ちょいで


「夢を追うのは楽しいだけじゃない、でも自分にしか出せない色を表現しよう。そうしたいんでしょ? それができる人はかけがえのない存在だよ」


って、歌い上げてるんじゃないか

歌ってすごいですよね~……


たった4分で起承転結しっかりしていて、その後何十年も繰り返し聴けて何世代もの人の心に残り続ける。


私が小説で起承転結ある物語を書くのにどれくらいの文字数使ってるかを思うと、「敵わねえや……」って思いますよ

音楽の世界にも超人気者と知ってる人しか知らない人の格差はあるけど……


超人気者の方になれた場合、短時間でいかに多くの人の耳に、心に送り届けられるかって側面じゃあ、小説は歌には敵わないだろうから

小説よりも流通速度が速いであろう漫画だって、歌には敵わないでしょうね〜
どんなジャンルの夢を追っていても、自分なりの努力を続けても。払った労力が報われたと思える成果にたどり着ける保証はない。


今まで以上に実現可能性の低い夢を目指すことになった私は、始める前からすでに心が挫けそうです。誰か助けて

私達の小説を書き上げるという夢の到達に25年もかかりましたから……
人の心も環境も時代も、常に変わるものですから……


こんなにも時間をかけてしまうと、夢を追い始めた当初は応援したり協力してくれた人達だって、いつまでも「叶うあてのない夢にずっと付き合ってくれる」わけもなく。


大人になってもイリサ達の物語を諦められない自分はどんどん孤立感を感じるようになってきました。


この、人から、時代から見離されていくような「創作の孤独」がまた辛いんですわ

夢を追い続ける人も、自分の人生のために夢から心離れてく人もどっちも悪くないし。見離されてく感覚っていうのは被害妄想もあるけどな……孤独に夢を追い続けるのが辛いって気持ちは否定出来ない
一番理想的なのは、人の心が離れてしまう前に、夢(作品)をスピーディーに進めてきちんと完結させるとか。大長編でそれが出来ないなら「完結させられないかもしれない」って不安を抱かせないペースと常に面白さを維持してマンネリ化させないことなんでしょうけど……
それが安定して出来る人なら孤独に悩まされたりしなさそうってくらいに難しいことだな
私はもう、完結保証のない作品を公開して「一度は作品に気が付いて応援してくださった人をがっかりさせる」のも、「その結果、人の心が離れていくのを感じて自分が傷つく」のも、繰り返したくないので。


ゲームの実現可能性は低いってこのエッセイで書きますし、オフラインでコツコツとノートにゲーム関係のシナリオ作り進めて、完結保証が出来るまでオンラインには公開しないって決めてます。


決めたんですが……やっぱりね。


「子供の頃のように。誰も見ていないノートに、叶う保証のない夢をひたすら綴るだけ」


っていうのがやっぱり不毛に思えてしまう

インターネットで発表して、少なくても誰かが見てくれる。っていう味を一度知ってしまうと、ノートに書くだけで今後、誰にもそれが見せられないってなると「味がなくなった」みたいに感じるかもしれない
最近、手帳活をしていて「自分しか見てなくても、書くだけで楽しい!!」


この気持ちは確かにあるんです。自分だけの手帳活の場合はそうなんですが、ゲームシナリオ作りは「叶わないかもしれない夢を綴る行為」だから虚しいんですよね……

↑普段は電子書籍派で紙の単行本買ってない「推しの子」ですが、4巻だけは書店特典が欲しくて買いました。ここのページ、とても身につまされる叫びが描かれていて共感したので引用します
結局、投稿サイトに作品を投稿して閲覧数が少ないとか。感想がなくて切なくなるとか、こういう感情は。


「私、ここに投稿して良かったのかな?」「ここにいて良いのかな」「誰かにとって、自分(の作品)は必要だって。誰も見てないノートだけじゃなくて誰かに見せて良かったんだって、言って欲しい(感想)」


という気持ちに起因するのかもしれないですね……

いつぞやの辛口web小説アドバイザーの言う「褒められるから頑張れる。自分の好きじゃなく世間が好き、の方を選んで書け!」っていう強火の意見も、


「自分が必要だと言ってもらえる、それさえあればどんなことでも頑張れる」って人にとっては正しいアドバイスかもしれない

私も、自分のやりたいこと全てやり終えた今だったら、


「自分のためだけじゃなく、多くの人が求める流行作品を書いてみるという夢を模索出来る?」っていう新たな道を選ぶ可能性も見えてきたところだったんです。


ところが、そうではない、今まで通りの自分同じ路線の、それも叶わない可能性が高い「誰にも見せられないかもしれない、不毛かもしれない新しい夢」が芽生えてしまいました……

今のあおくささんは、せっかく見つかった新しい夢を「楽しそう」っていうよりも、険しすぎる道を自ら選んで進もうとしているかもしれないっていう不安の方が大きいのかもしれないですね……
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登場人物紹介

作者。あおくさ。


普段のネット活動では長年、sohko3(ほしのそうこ)と名乗ってますが、この日記の中に限っては「あおくさ」と名乗ります。

名前:イリサ (青)


コウ君の影の中に住んでる謎の女性。

スーパーポジティブ

名前:コウ君 (青)


紙の日記を書く習慣がある。

スーパーマイペースな方のコウ君(多分)

名前:みく (み)


sohko3全作品の中で最も普通な、16歳の女の子。

だが、実はとんでもない裏話を秘めている

名前:秘密

通称:鏡の魔女 (み)


みくの友達だけど、同じ世界に暮らしてない。お酒好き。

名前:羽香奈(はかな)ちゃん (葉)


葉織君が好きすぎて、ちょっぴりヤンデレ? な女の子。小学6年生。

名前:葉織(はおり)君 (葉)


羽香奈ちゃんの「いとこ」だったが、家庭の事情で「きょうだい」になる。不思議な能力を持つ男の子。小学6年生。

新品のスマホ様


作者が買ったばかり、ピカピカのスマホ。

イリサをはじめ、キャラクター達が知るはずのない現代のネット事情について語る時、彼らの中へ情報をアップロードするために現れる

名前:敦(あつし) (涙)


とある長編の主人公。「ノベルゲームやギャルゲーの没個性主人公」をイメージして作られたので、実はバックボーンが薄いという弱点がある

名前:ティアー (涙)


とある長編のヒロイン。狼少女なので嘘をつく。


()←この中のセリフが本音

名前:豊(ゆたか) (涙)


作品執筆中はストーリーに都合のよいだけの便利なサブキャラでしかなかったのに、作者が忘れた頃に読み返したら性癖に刺さって最愛の推し息子のひとりになってしまった。

名前:血染め地蔵


sohko3全作品の中で最も謎が深い。

作者の現実息子が作ったキャラクター。


この日記の中では息子の言ったことを代弁するためにも使います

名前:山あざらしのサン


sohko3作品全キャラクターの中で最もツッコミ属性。

作者の現実娘が作ったキャラクター。

この日記の中では現実娘の言ったことを代弁するためにも使います。

通称:パー様 (パ)

名前:パーシェル


文字で表現した創作活動であればなんでも褒めてくれる神様。本に対しては滅法優しいが、人間に対しては常に塩対応

名前:エリーさん (パ)


パー様の従者だが、主神(しゅじん)に対して態度が大きい。恋バナ出来る貴重な人材。

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