最終話 イリサ達の創作で人生を救われました(青)
文字数 1,956文字
若い頃の自分は何の疑いもなく、私は一生漫画やアニメなどの二次元コンテンツオタクであり、他者の創作を楽しむことが出来るのだと思っていました。
しかし実際には、二十代を過ぎた頃から早くも体力も精神力も衰え始めて、
「とりあえず、ゲー厶が出来なくなり。同人誌などの二次創作への関心が薄れていき。他者の創作した小説、漫画、アニメを楽しむ時間がみるみると減っていきました」
40歳を過ぎたら今までの自分が嘘のようにオタク活動が出来なくなる。
作者は若い頃から何度もそういう実録エピソードをインターネット上で見聞きして、その度に「自分は物心ついた頃から疑いようのないオタクだったからこうはならないだろうな」って思ってた
むしろ、おばあちゃんになってもオタクな自分って大丈夫?? って不安に思う方だったのですが。実際には、その40歳という数字を前にしてすでに、オタクの心がどんどん弱まっていきます。
「他者の創作した二次元コンテンツを楽しめる自分」というのも確かなアイデンティティのひとつだったのに、それが失われた自分というのはどうなるんだ?
人生の楽しみがなくなってしまうのでは? という不安に襲われました
そんな私に唯一残っているのは、イリサ達の創作でした。
子供の頃は周囲に創作仲間もいましたが、大人になって仕事を頑張ったり家庭を持ったりして、みんな卒業していきました。
そんな中、いい歳になっても自分のオリキャラを捨てられないし。なかなか書き上げられない小説も諦めないまま、時だけが過ぎ老いていき。
こんな人生でいいんだろうか……そう思っていましたが。
イリサ達の創作を諦めなかったおかげで、私は家族を持つことが出来ました
誰かにとって宝物になりえるオリジナルキャラクターを、一緒に作ってみたい。
無謀とも思えるそんな呼びかけに、たったひとり、応えてくれた人がいて。
その人と一緒に「みく」さんを作って、結婚して、双子ちゃんが生まれて。
双子ちゃんが私(イリサ)達のことを応援してくれたおかげで、一度は諦めた「小説を最後まで書く」という夢が叶いました!
夢を追うのは楽しいだけじゃないって言ったけど、「大人になったから、子供の頃の夢はそろそろ諦める」ってしていたら、現在の幸せはなかったんだろうな
私にとってイリサ達は、二次元の世界の家族や友達や夢や憧れ……
現実のそれらより大切とまではさすがに言いたくないですが、他者の作品をオタクとして楽しめなくなった中年の私でも、イリサ達の創作は一生楽しめるんじゃないかと思います
だからこそ、今年の最初。あおくささんの世界の災害によって「私達の創作さえ、楽しめなくなってしまうかも」という不安が芽生えた時の絶望感は、計り知れなかったんですよね……
このエッセイを始めた直後の、創作に自信を失っていた時もその気持ちを引きずってたんだな。
今になって最初のページを読んでもらえたらわかると思うけど、今の作者は次に楽しみたい創作も見つかって、かなり元気になった
その元気になれた、自信を取り戻せた理由のひとつは間違いなく、このエッセイを読んでくれた皆さんのおかげです!
エッセイは読む人が多いらしいと聞いてはいたのですが、ノベルデイズ以外の投稿サイトで同じことをしてもこのような流れは感じられなかったので本当に励みになったみたいです!
ノートに書くだけの創作だって楽しいって言いつつも、やっぱりネットに書いて見てもらえるとさらに楽しいって現実……承認欲求は確かにあるらしい
承認欲求を捨てされたら本当に楽になれるのにな〜って思いつつ、結局出来ませんでしたね
その渇望も、あおくささんの「諦められなかった夢のひとつ」かもしれませんから。
いつか自然に手放そうと思える時が来るまでは、焦らず今のままでいいんじゃないでしょうか
と、いうわけで、このエッセイの毎日連載はこれにて完結です!
長い間ご愛読くださった皆様、本当にありがとうございました~!
今後のこのエッセイの更新は、何かお知らせしたい出来事があったら「おまけの更新ページ」を作って、そちらに書いていくことになると思います
お知らせがなかったらやらないかもしれないけど。
このエッセイのあらすじに「活動報告もこのエッセイでやる」って書いてあるのにほとんどやってないから、今後更新があるとしたら本当の意味での「活動報告っぽい使い方」になるってことらしい
このエッセイの途中で書いていた「別のエッセイを新規でやるかもしれない」というのは、前のページで書いた手帳活動などがひと段落して、安定して続けられそうな目処が経ってからになります。実現するとしたら、ですが
ではでは、大事なことなのでもう一度。
今日までこのエッセイを読んでくださって本当にありがとうございました~!
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