粟崎真理愛とパティシエの男

文字数 917文字

nishimori-y 様作

【作品URL】
https://kakuyomu.jp/works/16818093076808671566

【レビュー全文】

────「全ては自分次第である」ということに改めて気づかせてくれる物語

 自分にとってこの物語から学んだことは少なくはない。
 推し活について知る機会はとても多く、漫画やドラマ、小説にアニメなど推し活をしている人物が登場している作品は数多くある。そのため「もやし生活」で節約してライブに行く人や、欲しいものを我慢して推しのために投げ銭する人なんかも見かける機会はある。

 それでも、そこまでするのは何故か?
 分からない人にはわからない。
 今回この作品に触れ、なぜそこまでのめり込むのか理解できたような気がしている。
 仮に人生に失敗しても、嫌なことがあってもそれを乗り越える力になりうるのが彼女、あるいは彼らにとっての「推し」という存在なのであろう。
 推し文化そのものに関しては「その人の活力となるし、良いな」とは以前から思っていた。

 そんな推しのいる主人公であるが、ある出来事によって自分の選択を後悔する事態へと発展。常に冷静でそこまでのめり込むようなものを持たない人からすると、彼女の考え方は極端すぎるという印象を持つかもしれない。
 しかし彼女はそういう経験をしたからこそ、ある人物と出逢い自分自身の感情と向き合い、大きく成長していく。

 感想欄でも書かせていただきましたが、投げかけられた……あるいはかけられた言葉の受け取り方はその人、つまり受け取った側に委ねられる。
 それはポジティブにもネガティブにも受け取れるもので、任意なんだよね。
 主人公は自分でした選択に後悔していながらも、心の何処かで自分の不運を誰かのせいにしたい気持ちもあったのかもしれない。
 けれども元々が前向きな人だったので、考え方を改め前向きになったのだと思う。

 この物語は他人のせいにしてしまいがちな人には「ハッ」とさせるものがあるかもしれないし、ネガティブな考え方をしてしまう人には考え方を変えるチャンスを与えてくれるかもしれない。
 そんな素敵な物語なので、是非あなたもお手に取られてみてくださいね。
 お奨めです。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み