魔法少女BLOOD

文字数 1,268文字

佐月雨(satuki) 様作
【作品URL】
https://ncode.syosetu.com/n1079ga/

【あらすじ引用】
 “車椅子に乗った親友の藤花と共に月並みな日常を暮らす主人公、玖音。そんなある日、二人は意図せずして魔法少女達の戦い『マギア・オルター』に巻き込まれる。平凡な日常は終わりを告げ、血濡られた戦いの幕が今切って落とされる__”

【物語は】
 主人公と親友の何げない会話から始まり、二人の普段の様子や親友に対し、どんなことを思っているのかなどが語られていく。
 親友であっても、身体が不自由である方の補助は簡単に出来ることではない。それほどまでに、主人公にとってこの少女が大切な存在であるということが伝わってくる。物語は、二人に共通した友人が魔法少女の話をしたことで、親友がそれに興味を持ったことをきっかけに本題へと入っていく。

【登場人物の魅力】
 主人公の感情が手に取るようにわかるところに特に魅力を感じる作品だが、言動により三人の性格も分かって来る。主人公は、とても素直な性格だと思われる。親友をとても大事に思っていることがストレートに伝わってくることから、そう感じた。
 親友の方は、少し分かり辛いというよりも、辛さを隠しているのではないかと思われる一面があり、意図せず主人公の気持ちを揺さぶっている。そこが二人の関係に面白さを加えていると感じた。他にも、その年代らしい活き活きとした姿か描かれており、好奇心旺盛、多感といった部分にも学生らしさを感じる。(多様性はあるとは思うが)
 作者は、”その年代である(中学生かな?)”というリアリティを持たせているのではないかと思った。

【物語の魅力】
「もし、あなたは魔法少女がいると言われたらどうしますか?」
 恐らく、そんな非現実的なことは信じないかも知れない。まさしくそういう事である。
 この物語には、魔法少女というものが存在するが、この世界の中でそれを信じる者はそういないという事だ。目撃情報も信憑性のないものとして”噂”に留まっている部分もある。本当に居たとしても、人はなかなか非現実的なものを受け入れることが出来ない。
 つまり、読者が想像できうる世界の中で、彼女たちはどうやってその非現実と向き合っていくのか、受け入れるのか。そこが最初の気になるポイントだ。

【この作品の見どころ】
 中途までの読了ではあるが、かなり本格的なものであると予想がつく。
 生半可な魔法少女ものではないという事だ。
 この物語は読みやすさはもちろんあるが、話しの展開がとても滑らかで無理がない。教室でのお喋りの風景も、何故主人公が外へ出ることになったのかも。それは作風だと思うので、この先も実に無理のない展開になっていくのではないかと思われる。
 二人が魔法少女の関わるこの事件に巻き込まれ、一体何を得るのか?
 もしくは何かを失うことになるのか?
 そして、親友の願いとは?
 まだ謎な部分も沢山あり、続きのとても気になる作品だと思います。

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