滅亡間際の異世界へ〜オリジナル戦国スキルで異世界無双英雄伝〜

文字数 2,986文字

さいぞう 様作

あらすじ引用
普通のサラリーマンとして、普通な人生を順風に送っていた下村海人31歳。趣味は歴史とゲーム。突然異世界へ転生される事になったが、そこは既に滅亡間際だった。神から授かったスキルと創意工夫で逆境を覆せ。
この物語は戦国要素を取り入れつつも、あくまで王道異世界ファンタジーです。

〜あらすじ〜
前世で死亡し、目覚めたらそこは何もない場所だった。そこで出会った創造神と名乗る少年クラム。
「俺の思考を読み取って新たなスキルを作ってくれないか。」
創造神とオリジナルスキル武士を作り上げ異世界へと旅立ったカイル。転生された先の世界は魔王軍による侵略戦争真っ只中だった。この世界で生きていくうち、どんどんと危機的状況が明らかとなっていく。そして、仲間を集めながらついには魔王軍との戦争最前線まで辿り着いた。軍を率いてカイルがこの逆境に挑む物語。可児才蔵、服部半蔵、大谷吉継、弥助など 戦国武将と連動されたスキルを駆使して戦場を駆け巡る。異世界ファンタジー軍団活劇が今始まる。

【簡単なあらすじ】
ジャンル:ハイファンタジー
前世で死亡してしまった主人公は生前、”なんか面白いことないかな~”と呟いたことがきっかけで創造神から異世界での第二の人生を与えられる。それはよくある異世界もののような状況ではあるが、彼独自のアイデアにより楽しみのプラスされた世界だった。自ら学び、閃き、身も心も成長していく主人公。果たしてこの先どんな出会いと、戦いが待ち受けているのだろうか? 

【物語の始まりは】
歴史とゲームが好きな主人公が、ある夢を見るところから始まっていく。可もなく不可もなく、それなりに人生を楽しんでいた主人公だったが、ある日通勤途中で事故に遭い、亡くなってしまう。そして気がついたら、何もない真っ白な空間に居た。永遠にこのままなのか? と思われた時、不意に主人公に声をかける者がいた。

【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】
創造神クラムの作った世界では、魔王と人類が戦争しており、魔獣や魔法、スキルが存在する。魔王軍が圧倒的に有利な状況にあり、そのバランス調整役として主人公はこの世界に呼ばれた。
舞台はエルフや竜族なども存在するファンタジー世界。
だが戦い方は、どちらかと言うとゲーム寄り。
成長型のスキルなどが今後、勝敗の鍵となりそうである。

可児才蔵……ってどんな人?
強いことで有名だったが、そのほかに主君を何度も変えるということでも有名だったようだ。そして、自分の思ったことや意見は主君だろうがハッキリ言う性格だったらしい。60まで生きたということから、頭が良く論理的であり、無謀なことはしなかったのではないか? という印象を受けた。

【主人公と登場人物について】
主人公は自身でも口にしている通り、熱血派ではなく頭脳派。創造神とのやり取りから慎重派という面も伺える。ゲームで例えるならアクションRPGよりも、戦略シミュレーションに向いているという印象。本編に入っていくと、閃きや知識により、目の前の問題と向き合っていくという印象も受ける。

創造神と主人公には似た部分を持ちわせているようだ。

【物語について】
彼をこの世界に呼んだのは、自分を創造神と名乗る少年。何故ここに呼ばれたのが自分だったのか? それは生前彼が何気なく呟いた言葉にあったようである。ここでこの物語オリジナルと感じられるのは、彼を異世界に呼んだ創造神とどんなスキルを貰うかを話し合い、吟味するという部分にある。その中で、主人公がどんな戦い方を想像しているのかも明かされ、これからどんなことが起きるのかワクワクしてしまう。

簡単な説明を受けた主人公はいよいよ異世界へ送り出される。そこで最初にあったのは狼であった。攻撃されるかと思いきや、懐かれる。まずは状況把握し、スキルや自分の見た目などを確認した彼だったが、何もない川の近くにいた。町が近くにあるのかもわからず、何とか狩りで勝った一角ウサギを原始的な方法で、狼こと蘭丸と食すのであった。果たしてこれからどんな生活が待ち受けているのだろうか?

【良い点(箇条書き)】
・主人公が異世界に馴染んでいく、自分で道を見つけていく前向きな姿勢がとても良い。(一部、神の恩恵もあるが、チートレベルではない)
・冒険と探索、閃きなどのバランスが良い。
・戦いは実際にアクションを行うものではあるが、戦略や閃きによって主人公が色んな技(切り抜け方)をあみ出していく。スキル自体はあるが、どう戦うかに自由度があり、アイデアなどによってピンチを切り抜けていくのがハラハラドキドキする。
・楽ではないからこその面白さがある。物語にはダンジョンがあり、ダンジョンと外ではシステムが異なる。創造神が作った世界ということもあり、不思議に感じる部分に違和感はない。ダンジョンにはゲームでなら一番ワクワクするであろう、宝箱も存在。罠があったりしないのだろうか? と序盤ではハラハラする場面もあるが、主人公の楽しそうだったり嬉しそうな様子に、読み手としてもウキウキしてしまう。(物語を読んでウキウキするのは珍しいケース)
・主人公は順応性が高く、とにかく前向き。生き生きとしており、読んでいるだけで楽しくなってくる。
・タイトルは暗そうに感じるが、キャンプ、ダンジョン探索、お宝発見、仲間ゲット! 特殊な設定による成長システムなど、全体的に明るく進んでいく。(だんだん暗くなるのかも知れないが、現時点では楽しそう!)

【備考(補足)】12ページ目まで拝読。
【見どころ】
この物語は、今まで読んだことのある異世界ものとは、少し毛色や方向性の違う物語だなと感じた。そこが魅力でもある。彼が創造神に選ばれた理由が、物語に反映されているのである。
彼は生前”なんか面白いことないかな~”と何気なく呟いている。そして、おまけの人生を楽しんでくると言って、異世界に旅立った。まさしく彼の飛び込んだ世界は”主人公が楽しめる、楽しめるため”の世界なのだ。
そもそも楽しいとは何なのか? それは自分の想い通りになることでも、無敵になることでもないと思う。
彼が好きなのは戦国武将である”可児才蔵”。彼の思想や戦い方、生き方などに感銘を受けており、憧れや尊敬の念を抱いていたと思われる。ファンタジー世界×戦国、上手くできた世界観だと思う。ダンジョンなども存在し、報酬の宝箱から出てくるものがかなり粋だ。戦略を立て、知恵を使い、計画を立てて道を切り開いてくのが実に楽しそうである。そして宝箱を空けた時に出て来る者に対しての喜びが伝わって来る。主人公のとても生き生きとした作品。

この先、隠し要素も沢山ありそうな印象。例えるなら、ゲーム実況を見ているようなワクワク感も得られる物語だ。世界ありきで、主人公が世界を救うという作品は沢山あるが、主人公ありきで世界が構築されているスタイルは、少ないのではないだろうか。そのうえ、主人公もそのことを知らないのだ。だからこそ、ワクワクしながら冒険をすることができるのだろう。
彼の目的は、この世界のバランスを変えること。もしくは人類の勝利。読了部分はまだ冒険の序盤であり、目的までは程遠い。しかしこれからどんな出会いや新しい発見があるのか実に楽しみである。
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