注文ができない料理店

文字数 1,234文字

雑食ベアー様作

【あらすじ引用】

当店は「完全おまかせ、メニューは無い、ただ味は保証いたします……」

1 読む前の印象や予想など(表紙やあらすじなどから想像したこと)
宮沢賢治の注文の多い料理店というのを読んだことがあり、ポポロクロイス物語2ではそれが題材となったストーリー部分もあるユニークな物語である。しかし、この作品は”注文ができない料理店”なのである。タイトルだけで心の踊る作品だ。
作品の詳細を見ると、物語ではなくカテゴリーはエッセイ。そうなって来ると料理系のエッセイなのだろうか?
ふと”孤独のグルメ”が頭に浮かんだ。なるほど、これはとても面白そうである。
表紙も明るくお洒落な感じで、自分も行ってみたいなと思わせる効果もあるのではないだろうか?

2 物語は(どのように始まっていくのか?)
作品は、白飯やビールなどのカテゴリーに分かれており、それに合うおかず(つまみ)について書かれていくようである。
それに加えて、音などの演出もあり、とても凝っている。

3 世界観について
エッセイに世界観という書き方もオカシイかもしれないが、カウンターで独り言 (脳内で)をしているような雰囲気。
店について細かく書かれているわけではないのに、明るい店内と白の木のカウンターテーブルが目に浮かび、暖簾も見えるようだ。全体に明るい店内を想像してしまうのは、このエッセイでのリズムによるのものなのかもしれない。

4 良かったところ。印象に残ったところ。好きなセリフなど。
*音から入る演出が良い。
料理とは音、香り、味、そして見た目に触感。五感で楽しむものである。
揚げ物などを店でいただくのはやはり、揚げ物をしている時の音が小気味いいからなのではないかと感じた。
*おかず、つまみのチョイスが良い
やはりご飯に合うのは和食……とは限らない。
カツカレーのサクッとした触感とそこにカレーの混ざり合ったあの味は堪らない。
つい食べたくなる逸品である。
*意外な組み合わせの知識も手に入れることができる
え?こんなのが合うの? という意外な食材の組み合わせなどを知ることができ、レパートリーが増えること請け合い。
*サクッと読めて食欲をそそる
この作品は料理の作り方などではない。食べて楽しむもの。
見ているだけで何となく、食べた時の気持ちを想像できるのが良いところである。

5 お奨めしたい部分
最初は白飯に合うメニューから始まっていく。主に酒に合うメニューとはなっていいるが、白飯にも充分にあうラインアップ。
読んでいるだけでもなんだかお店にいるような気分を味わえるのが良いところだと感じた。
ただ食べているだけではなく、調理法についても記されているし。お酒が好きな人はもちろん、呑めなくても楽しめると思われる。

6 物語のその先を想像して
〆がきてしまったのでその先を想像し辛いが、お酒の種類はまだまだたくさんあるので、紹興酒やウイスキーなども来るかもしれない。
(無茶ぶりか⁈)

あなたも是非お手に取られてみてくださいね。お奨めです。
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