君に会いたい

文字数 1,139文字

天野蒼空 様作

あらすじ引用
遠くに行っている「君」とそんな君に会いたい「私」の、リアルな遠距離恋愛を描いた作品。

★どんなことをテーマにした作品なのか?
リアルな遠距離恋愛を描いた短編集。

【遠距離恋愛とは?】
恋人同士の居住地の物理的距離が離れた状態での恋愛関係をいう。どの程度の距離が「遠距離」にあたるかという具体的な定義は存在しない。(Wikipedia調べ)日本では、12月21日を「遠距離恋愛の日」としている。
ボッサードの法則というのがあり、男女間の物理的な距離が近いほど心理的な距離は狭まる時うものであり、物理的な距離が遠いほど結婚に至る可能性は低くなるらしい。この物語では、会いたくても会えない切なさを描いた作品なのだろうと想像する。

【どんな物語なのか?】
旅が好きだと言って彼が、一年前にここではない何処かに行ってしまい主人公は彼のことを思い出していた。写真やメッセージや彼の好きだった歌などを聴きながら。主人公は彼とは恋人同士であり、ある約束を信じ彼を待っているようだ。春から始まっていくようだが、果たして彼とどんなラストを迎えるのだろうか?

【好きな所や印象に残ったところなど】
・主人公が今の関係が変わらないものであるのか? 相手の気持ちが変わらないものであるのか不安に感じているところ。遠距離恋愛の続くタイプと続かないタイプは、信頼関係ではなくマメな連絡なのだろうなと感じる。マメな連絡があるからこそ、安心していられるのだろう。
・募っていく想いに切なさを感じる。脳に男女の差はないとは言うが、やはり男女では考え方が違うのだろうか? 単に性格の違いなのだろうか。あたらめて恋愛について考えさせられる。
・離れていると、いろんな出来事を見て思い出してしまうというのが切ないし、共感が持てる。
・季節ごとに紡がれていくエピソード。まるで気持ちが雪のように積もっているように感じた。

*9話完結
【全体の見どころ】
7000強ほどの短編集。一年前に旅に出てしまった恋人に会いたい気持ちを募らせていく主人公の物語。自分も遠距離恋愛をしたことはあるので気持ちが分かる。何かを見た時にふと思い出が過る。あの時こうだったなと。
遠距離恋愛は確かに切ない。しかし相手のことを想う時間は増えるとも思う。一緒に居るうちは何ということもない毎日だが、離れてみるといかに一緒に居られることが幸せなのか気づくことができる。
この物語では、主人公がいろんなものを見たりして、彼のことを思い出していく。彼との時間は宝物の時間に違いない。
あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?
普段何気なく一緒に居る相手との時間がどれだけ幸せなのか、改めて気づかされる物語だと思います。是非読まれてみてくださいね。おススメです。
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