デュラはんは心の友 

文字数 1,573文字

Tempp様作

【あらすじ引用】
俺、デュラハンのデュラはん。
異世界にトラック転生したら、何故かデュラハンになってた。仕事放り出してプラプラしてたら拾ってくれたのがキウィタス村のボニたん。ボニたんめっちゃええ人で、同僚から匿ってくれるん。俺は代わりに村の周りの魔物倒したりしてるん。
でもなんか最近不穏なんよな。

1 読む前の印象や予想など(表紙やあらすじなどから想像したこと)
まずデュラハンとは何かについて調べてみた。
アイルランドに伝わる首のない男性の姿をした妖精 。 女性の姿という説も存在する。(ウィキペディア調べ)
つまり主人公はトラックに轢かれて異世界転生したら首のない妖精になっていたということだろうか。
詳しいことは端折るが、検索したものを読む限り”死を予言する”のがお仕事なのだろうか? 
表紙の感じからは、持っている頭の顔が笑っているので、明るい性格なのかもしれない。

2 物語は(どのように始まっていくのか?)
トラックに轢かれ異世界転生したらデュラハンになっており、それから五年後の話しのようである。
ここではデュラハンがどんなものなのか説明がなされているが、確かに首が取れている状態なのですでに死んでいるとも考えられる。
異世界転生ものと言えば、大体新しい生を受け人生を再び新しい場所で! というものなので、転生したらすでに死んでいたというのは斬新である。職業さえ自由に選ぶことの出来なかった彼の今までのいきさつが分かって来る。この後、どのような展開を迎えるのだろうか?

3 世界観について
種族や職業などがある世界観。デュラハンであるとはいえ、気さくで明るそうな主人公を見てみんなが逃げてしまうのは、この世界でもデュラハンは”死を予言する者”だからなのだろうか? それとも見たものは目を潰されるからなのだろうか?
その中で何故か教会の神父をしている”ボニたん”だけは彼を怖がらないらしい。物語の舞台はこのような感じである。

4 良かったところ。印象に残ったところ。好きなセリフなど。
*楽しそうである。
主人公を含め、主人公の友人であるボニたんも生き生きとしている。人生を謳歌しているように感じ、明るい物語に感じる。
*デュラハンとして死んでいることの利点が書かれていて面白い。
あまり死んでいることの利点について考えたことはないが、こう客観的に見ると面白く笑ってしまう。
*依頼を受けこなす過程で分かる世界観。
主人公のモノローグにより、仕事の報酬の入り方やどんなものに価値があるのかなども分かって来るのが良い。
*何故二人が友となったのかの経緯も分かる。
これは意外な展開であった。主人公がこういう性格だったからなのだろうか?
ほのぼのしていてとても良い。
*友とは何かについて考えさせられる。
この物語は、ボニたんサイドから全体が分かってくる。初めは恐れていた主人公を友人と認めるころには互いに必要な存在となっていくのだ。心温まる物語である。

5 お奨めしたい部分
異世界転生した主人公がチート能力を使い、心の友や村を救うお話。
本来なら”死を告げる”のが仕事なはずだが、主人公はその仕事に疑問を抱き逃げてきた。人から怖がられ友人すら作れなかった彼に、ある日転機は訪れる。初めは彼を利用しようとしていた神父。いつしか本当の心の友となっていく。主人公の働きにより村は発展していくが、そのせいで目をつけられてしまうのだ。ここからが物語について深く考えさせられる部分でもある。
本当の友とは何なのだろうか? あなたなら友の為に命を賭けられるだろうか? 真の友情の物語だと感じた。
おまけ部分も非常に面白いのでお奨め。

6 物語のその先を想像して
おまけのその先は、首だらけになるのではないか? と思った。
想像すると、ちょっとホラー!

あなたも是非お手に取られてみてくださいね。お奨めです。
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