勇者に改心の一撃を!~僕の世界は異世界の勇者達に壊された~

文字数 1,570文字

若葉さくと 様作
【作品URL】
https://www.alphapolis.co.jp/novel/159191630/520627562
https://kakuyomu.jp/works/1177354054921506752
 
【あらすじ引用】
人間と魔族が仲良く平和に暮らす世界セルリタ。
その平和は魔力を統べる王である、魔王により保たれていた。
主人公ラルフの暮らすラントリールの村に、異世界から勇者がやってくるその日までは・・・。
少年の小さな勇気から始まった物語は、やがて世界を動かす大きな物語へと発展していく。
絶望を味わいながらも、仲間たちとの出会いを経て、彼は成長していく!

チートの敵に立ち向かう立場逆転ファンタジー!

【物語は】
平和な世界である夢を見る、主人公の日常から始まる。その夢を見る子供は稀であり、それは前世の記憶だと言われている。
そしてこの日も母との会話の後、主人公は平和な日々が続くことを願い過ごしていた。しかし、その願いは突然の来訪者によって打ち砕かれるのであった。

【この物語の魅力】
この物語では、ゲームとは何かという事を考えさせられた。そして例えゲームであっても、良識と常識は必要であること。暴力要素や残酷要素のあるゲームは年齢指定がなされている。しかし残酷描写がない為に、子供でも遊べるゲームには、常識や良識の欠いたものが存在するのも事実。本当にそれは悪影響がないのだろうか。
この作品には、問題提起として受け止めなければならない部分があるように感じられる。つまり、ゲームがゲームであることをちゃんと判断できますかということ。
これはネットでも起こりうること。ちゃんと画面の向こう側に、自分と同じ人間がいることを理解していますか。思い遣りを持って行動していますか、と。今一度、自分自身を見つめなおす、きっかけになる作品であると感じた。
この物語の中では、勇者がやりたい放題好き勝手やっている。それは現実とゲームの区別がつかないから。こういった人間は現実にも存在している。自分は無意識に、こんな人間になって居ないかと不安を感じてしまった。

【登場人物の魅力】
物語は子供ゆえの残酷さと、純粋さというものを描いている。自己のことしか考えられないのは子供。そして。純粋に何かを信じることが出来るの、もまた子供であると思う。同年代の二人が敵対関係になるのは、こうした相反する部分があったからではないかと、勝手に想像する。
主人公の少年は、悲しみ憎しみを抱えながらも、自分勝手に突っ走るようなことはない。それは仲間となる、周りの人間の影響もあるのではないだろうか。徐々に同じ想いを抱えた仲間が集まり、希望の為に戦っていく物語なのではないだろうか?
ただ、はじめから強すぎる敵に対し、彼らに勝ち目があるのだろうか、という不安もある。もしかしたら1度や2度の戦いでは済まないのかも知れない。
あらすじからは、主人公の成長物語だとわかる。序盤では無力な主人公が、一体どのような成長を遂げるのだろうか。

【物語の見どころ】
この物語は、とても辛い物語だと思う。中には、あまりの理不尽さに目を背けたくなる人もいるかもしれない。だがそれは、この物語に込められたメッセージを読者に伝えるために必要なものだと感じる。
平和とは互いに共存したいと考えた時、成り立つのではないだろうか。そして、平和とは簡単に壊れてしまうものだからこそ、みんなで守っていかなければならないものなのではないか。
心優しく、家族想いな主人公は、これから一体どんな風に戦っていくのか。絶望の中にも仲間という光はある。彼らは果たして、この世界に平和を取り戻せるのだろうか?

あなたも是非、お手に取られてみてくださいね。
自分自身と向き合ったり、深く考えさせられたりする物語だと感じました。
お奨めです。
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