第66話 残骸の上。ネットを思う。

文字数 761文字

 ブログでもそうであるんだろうけれど、すっかり更新されないもの、この小説投稿サイトでも、いっぱいあるんだろうなと想う。「作品」はもう書かれず、置き去りにされた、それは過去の時間。
 さしあたって、やはりムリだったな、ということは、しっかり感じられる、今まで書いてきた自分の場合。
 いや、よく分からない。

 人と、出会った時に生じる、第一印象。「BLって何?」「ガールズラブ?」「百合って何だ?」そしてアニメのような表紙、小説投稿サイト。ここじゃない、と感じた、自分の書きたいもの、書くものは、アナタのところではない、という第一印象。
 現実に誰かと初対面した時に抱く印象、それからしばらく交際を続けるうちに、その印象から外れていくこともあるけれど、時間の経過とともに、また初対面時の印象に戻っていく感じ。

 まずい例えであるけれど、自分は警備員に向いていない。なのに、警備員大募集のサイト広告を見て、応募し続けてきたような感じ。
 これが今の「時代」なんだなあ、とも、いきなり思う。この流れのようなもの、「これで成り立っています」というような投稿小説世界に、自分をそぐわせて、うまくやっていけるようであれば、何か書いて表現していきたいとも思わなかったが。

 あまりにファンタジー系に偏り過ぎている、こんなはずではなかった、という、某なろう系の運営会社の小さな嘆きも、聞いたような気がするが。
 しかしそんなネットの情報よりも、自分に強く残っている声は、九州の友達の発した「読む人は、さらっと読むんですよね、書き手がどんなに時間をかけて書いたところで」。
 ルソーだったか、「この本は、じっくり時間をかけて読んで欲しい」とまえがきに要望を書いていたが、もはやそんな悠長な時代でもない(と、時代のせいにする)。

 しかし…。
 何が残るんだろう?
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