第68話 梅雨

文字数 1,138文字

 まだ、続いている。
 でも関東地方はまだ梅雨入りさえしていないというから、ここ関西以西に限った話になる。象徴的ではないか、「局地的な、狭い話」。自分の、半径1.5mのことしか書けない男の話。読む価値なんてありませんよ。
「ぱちんこの日々の記録」でも書こうか。YouTubeでコト足ります。「ごみくずニートの人生」、50万以上のチャンネル登録者ですよ。いっぱい、稼いでいるみたいで、ウラヤマシイ。
 この「かめ」とかいう投稿小説作家(!)は、去年の9月から投稿を始めて、確定インセンティブ、900円ほど。10ヵ月で、900円。趣味としてやるぶんには、いいかもしれません。でも、食っては行けないですね。
 モノ書いて食って行けるなんて、夢物語ですね。

 今まで、好きなことして来たようだから、これから、その代償を払うことになりますよ。チャンと人生、バランス、取るようになってます。うまく出来てるんですよ、良いことのあとは、悪いこと。自然、そうなるんですね。体力もチャンと衰えますし、仕事もしっかり、なくなります。
 ワクチン接種、これも仕事に影響しますね。未接種だと、ちょっと厳しい予感。そして接種する気はありません。
 漱石の言っていた、「自殺者はどんどん増えるよ」は、ほんとでした。鉄道自殺が、目を引きますね。コメントなんかを見れば、「鉄道自殺の報道をするから、また増えるんだ。ニュースにしない方がいい」とか。以前、実際に報道しないようにしたこともあったらしい。

 しかし、隠すというのは、もっと、いけないことだと思います。現実世界では、こんなことが起こっている、それを知らせず、何のためのニュースか。それを受け止め、直視して、考えて行く…それにフタをするのには、抵抗を覚えます。と、現実逃避者の自分が言う。
 
 不意に、自由って何だろう。「われわれは、独裁者を求めている!」大江の小説に、そんな叫びがありました。強いリーダーを求める、それに追随したい。そんな欲求が、政治をつくるのでしょうか。
 大江の作品を読んでいると、「天皇のために、名誉ある死を、死ねなくなった」若者の悲惨さ、苦渋さを感じます。死が、名誉ある死が、失われた時代。デフォルメされた表現、と見えなくもないですが、ごく端的な事象例と思われます。大江自身、平和を求める人だからこそ…。
 人間の狂気を描く。隠れている、人間に共通する精神の、複雑な模様を、描き出す。それには、ああいった、読みにくい文体、読んでいてげんなりする言語の羅列、が、必要必須だったとも、想像に難くない。

 しかし、時代が。いや、これは、やはり無視できない。読んでいて、ああ、今、大江は読まれない、と痛く感じる。
 いや、もう、何も言えないというか、やるせない。
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