第63話 想像

文字数 177文字

 ひとりにひとつ、「安楽に死ねる薬」を持っていたとする。
 自死してしまう人が、増えるだろうか。
 それとも、いつでも死ねる安心を伴って、生命の刹那をポケットにねじ込み、生き生きと、生きるだろうか。
 自分だけでない、みんな、いつでも死んでしまえることを思い知り、自分と他人に優しく接せるようになるだろうか。
 生きる権利ばかりでなく、死ぬ「権利」を持つことで。
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