第22話 朝

文字数 337文字

 朝。
 朝は、いつも新しい。
 まるで昨日のことなど、何もなかったように。
 あれこれ思い出すのは、アサさんにそっぽを向くようで、好ましい態度ではない。

 地球が回って、太陽が昇る。とんでもないことではないか。
 こんな朝に、憂鬱なことなど言ってはいられない。
 薄い陽光と微かな冷気に、ただ、身を預けていたいと思う。
 何も思わず、何も考えず、ただ、感じていたいと思う。

 散歩に出掛ければ、通りすがりに、おはようございますと挨拶を交わす。
 しない人もある。相手との距離感、相手の態度によって私は、と、あれこれ書くのはやめよう。
 ただ、「おはようございます」、挨拶を交わせると、気持ちがいい。たまたま、すれ違った人に言うけれど、基本、私は朝に向かって言えればいい。
 おはようございます。
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