第110話

文字数 2,915文字


源三郎江戸日記(弟四部)110

博打場に出入りしていたとき、手入れで捕まったそうだ、宗春様とは、吉原の花月楼で、知り合ったそうで、知り合いだと役人に言ったら、牢から出されて、宗春様の屋敷に連れて行か、
れて、宿に250両があったそうじやが、お前は盗っ人じあろう、10両盗めば打ち首じあが、わしの言う事を聞けば命は、助けてやると言われて、十内と会わされて、届け出ない大名屋敷、
を狙うように言うわれたという事だ、

3年前には江戸の、大名屋敷8個所から8000両を盗み出して、源三郎が言うたとおり、屋敷の外へは縄を張り千両箱を流して、十内が受取る手口だそうだ、自分はそのまま長屋に戻り後で、
十内が一箇所100両を持ってくるので、それで暮らしていたそうじあ、今回十内から又始めるといわれて、前回の最後が彦根藩だったそうで、今回は本所の高田藩から、1000両を盗み次は、
芝の薩摩藩に押入ったら網が落ちてきて捕まったというている、

奉行に言っら愕いて腰を抜かしたぞ、話をしてくれと奥座敷に通すので入ると、こちらにと言うので上座に座るとご老中どうすれば宜しいですか、これは偉い事ですがと言うので、尾張、
の宗春殿が黒幕とは困りましたな、こんなことが世間に知れれば、御三家といえども尾張藩は改易しなければならぬ、そうなると、幕府の権威は失墜いたすあの盗人はわしが預かる捕縛、
しなかった事になされ、

この件は決して他言なさるなと言うと、承知しました、なにとぞよしなにと言うので、部屋を出て新之助に、ここに連れてきてくれと言うと、連れて来たので、いままで言った事に間違、
いないなと聞くと、間違いありませんと言うので、調書は取ったかと聞くと、ここにと言うので、れはわしが預かる、この男の身柄もじあと言って、この男は死んだことにして手配は取、
り消してくれと言うと、

承知したと言うので、籐八おまえは、ここで処刑するというと、ハイ、いつかはこうなると、覚悟していましたと言うので、刀を抜き冥土にいくのじあと言うと一気に上段から振り切る、
とぴし~と空気を切り裂く音がして、首すじでぴたっと止めると、籐八は気を失って前に倒れたのです、カツを入れると息を吹き返し、ここは地獄ですかと聞くので、どうだ死んだ気分、
はと聞くと、

耳元に風を切る刀の音がしました、恐ろしかったですと言うので、お前は生きておる、籐八は死んだ、お前はこれからは藤吉となのり船大工になるのだ手先は器用じあろう、二度と盗み、
ははたらくなと言うと、命は助けていただけるのですかと言うので、生まれ変わったのじあ、わしと、ここを出るのじあと言うと、奉行所を出てふねに乗り玄海屋に連れて行き七衛門に、
預ける、

明日は船に乗せろというと、ハイ、と言うので、藤吉逃げれば追いかけて首をはねるぞと言うと、絶対に逃げません、七衛門の旦那よろしくお願げえしますと言うので殿に命を助けて貰、
ったのだ、殿の為に奉公するのじあうぞと言ったのです、翌日は船に乗り一路名古屋に向ったのです、1日半で名古屋についたので、船を降り城下の旅籠にめだたないように分宿させて、
飛猿は御殿医師と宗春が帰ってきているかを調べよ、

才蔵は富蔵に繋ぎをとりここに連れて来てくれと頼んだのです、適当に巡察に行ってくれ、わし達が来ている事は知られてもよいぞ、どうせ、国家老には知られているじあろうと言った、
のです、暫くして飛猿が戻って来て、御殿医師の戸部白内の屋敷は空っぽです、誰もいません、薬等も何もありませんでした、宗春と新井は今日戻ったそうです、屋敷にいますと言った、
ので、

尾張公はと聞くと、ご無事です、戸部は2日前に出て行ったそうですと言うので、逃がしたのか、しかし、戻りが早かったな、途中で江戸家老の早飛脚をしり急いだのじあろう、それでは、
城に行くぞと言うと、城に行き継友公に面会すると、江戸より知らせがあった、あれは誠なのかと聞くので、背中を改めますると言って改めると、たしかに白い斑点が出ています、背中、
に白い斑点が出ています、

黄タンはいつ出ましたと聞くと2日おきじあったが、ここ2日はてておらぬと言うので、戸部がいなくなり砒素の混入がなくなったのですよ、戸部はいないようですがと聞くと、安藤どう、
したのじあと継友が聞くと、手紙を受取り目付けを屋敷にいかせましたがもぬけの空でしたと言うので、それでは誰の仕業かかは確認できませぬなと言うと、まさか宗春様とは信じられ、
ませぬがと言うので、

前回の藩米横流しは継友殿はご存知かと聞くと、しらぬがと言うので、安藤殿は握りつぶしたのかと聞くと、すみませぬ、騒動になると思うてお耳には入れておりませぬ、宗春様の味方、
するのは数百人います、処罰を与えれば殿に危害を加える恐れがありますと言うので、継友が藩主はわしじあ、宗春ではないぞと怒ると、殿を押し込みにするかもしれませぬと言うので、
目付けを呼べと言うと、

平井に御座いますと入って来たので、そなたは、宗春が一派かと聞くと、目付けはいずれにも、加担しませぬのと言うので、宗春はどこにいるのじあと聞くと、今日お戻りになりました、
今屋敷にいなされますと言うので、なぜ挨拶に来ぬのじあと聞くと、早飛脚の内容をお知りになったのだと思います、大勢の藩士が屋敷に集まっています、われらの手勢では手はでませ、
んと言うので、

他にも江戸で盗っ人までやっていましたぞ、その手下を捕まえて白状させた調書にござるとみせると、何と盗っ人までやっておったのか、みなを集めろわしが忠罰すると言うと、安藤が、
藩士の中には宗春様の味方をするやからがいます、集めると殿の命が危のう御座いますと言うので、なんと言う事じあ、部屋ずみは不敏ゆえ、金寸も十分与えたはずじあがと言うので、
江戸では遊興三昧をしております、

すこしの金では満足しなかったので御座ると言って、ともかく、殿に危害を加えないように、周りを固めなされ、それがしが引導をわたしますと言うと、数百人はいますぞと安藤が言う、
ので、叩き潰しますが、騒ぎが知れるとまずいので、誘い込んだ周りの村で木曽川治水の安全を祈願して祭りをやらせます、騒ぎも祭りだと言えば良いのです、わたしが木曽川の治水、
現場を見に行くといえば、

かならず後を追います、城下の近くではまずいので4里位外れた場所で叩き潰しましょう、安藤殿はわたしは宗春どのが戻っている事はしらぬ、後2日はかかるので木曽川の治水を見に、
行くと言うていた、ここは危ないので、藩の施設の何処かに隠れるように言うてくだされ、詰問して江戸に連れていき、処罰すると言っていたと漏らしなされと言うと、承知しました、
が尾張藩はどうなるのでと聞くので、

老中達はそれがしに内々で事は済ますように頼んだのでござれは、お咎めはしませんと言うと、かたじけのう御座ります、殿この際は宗春様は諦めなされ、あの気性では乱行は治りま、
せぬ、このままにしておけば藩はつぶれますと言うと、わかっておるわしが手で首をはねてやると怒り心頭です、わたしに、おまかせなされ、それではくれぐれも用心なされ、知らぬ、
顔をしていなされと言ったのです、

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