第25話

文字数 2,741文字


源三郎江戸日記(弟四部)25

それともチョウエイと一緒に島を出ていくかと聞くと、いいえ無理やりメカケにされていたのです、出て行きたくありませんと言うので、それでは女郎屋を続けよ、言いつけは守るのじ、
あよ、薩摩に毎月25両を渡すのじあと言うと、ハイ守りますと言ったのです、チヨウエイいいなと言うと、ハイ、あしたの船で那覇に行きますというので、怪我はすぐ治る、お前以外で、
この島に残りたいものあればいても良いぞ、

女将、リユウ使ってやれ、ただし悪さをすれば打ち首にするぞと言うと、悪さはさせませんと2人が言ったのです、それではチヨウエイはここから出て行くのじあと言うと、部下と共に、
500両もって出て行ったのです、近藤を呼び出して賂の書付をみせると、申し訳ありませぬと言うので、今回は見逃そう、次回からは許さないぞ、毎月リユウと女郎屋の女将から25両づ、
つはそなたに渡すように言うたが、

困った者の為に使うのだ、代官所の慰労に使ってもよいぞと言うと、ありがとう御座いますと言うので、悪い奴は琉球人といわず今後は取り締まるのじあと言うと、承知しました、治安、
を守りますと言うので、チョウエイは明日島から追放じあ、かばってはならぬぞと言うと、ハハッと言ったのです、それでは役目に戻りなされと言うと、店を出て行ったのです、名主を、
呼び、

400両を渡してチョウエイが迷惑をかけた者へ分けてやれ、あまれば町の為に使うと良いと言うと、何から何まで有難う御座います、これで町も平穏になりますと言うので、これでこの、
島の巡察は終わりじあと言うと、みなで祝杯を上げたのです、翌日は石垣島を後にして4日かけて薩摩に戻り、国家老にひと通りの巡察を話して、琉球王が毎年薩摩に挨拶して江戸に登、
る事になるので宜しくと言うと、

承知しました薩摩の面目も立ちますといって、奄美からは報告が来ました、毎日5石の砂糖が生産できるようになったそうで、他の島にも同じ方法をとらせます、これで二倍の生産量に、
なり薩摩藩の台所はうるおいます、又砂糖の生産を上げて、さらに稲作も出来るそうで、米の自給が出来ます、何から何までかたじのう御座りますと言うので、薩摩藩はやりたくても、
台所の事情により出来なかったのでしょう、

金がなければ何も出来ませぬと言うと、ハイ、肝に銘じて藩政改革をやります、ご老中には沢山借りが出来ましたと言うので、返す必要はありませぬ、薩摩が豊かになれば民も頑張る気、
が起こるでしょう、又離島も少しは豊かになりますと言うと、石垣までとは驚きました、大変な役目に御座いますなと言うので、誰かがやらなければならないのです、これで外国も我が、
国に侵攻しょうとは思わないでしょうと言ったのです、

それではこれから肥後へ旅立ちますと言うと、玄海屋の出店により、高鍋の祖父に肥後周りで江戸に戻るので寄れませぬが息災にお過ごしくだされと文をしたため、高鍋に届けるように、
言って船に戻り肥後に向かったのです、夕方には肥後に着き上陸すると、町奉行の鶴田にございます、巡察ご苦労さまです、凄い軍船ですなと言うので、南蛮船を脅かす為に御座る気に、
なされるなと言ったのです、

巡察に御座るので旅籠に宿泊します、お気をつかい下さるなと言うと、ご自由に巡察してくだされ、何かあらば教えくだされと言うと帰っていったのです、旅籠に宿をとり、一服して、
巡察に出掛けたのです、細川藩の城下町にしては寂しい感じがしたのです、居酒屋に入り酒と肴を注文して七衛門と杯を重ねて、女中に町がしずかだかと聞くと、今年は干ばつによる、
凶作で、

多くの死人が出ています、藩は大変なようですと言うので、蓄え米があるはずだがと言うと、全部出しても足りないそうですというので、米はないのかと聞くと、ありますが高くて貧乏、
人は買えませんと言うので、どこの米屋も同じなのかと聞くと、大田屋のみが昔の価格で売っていますが、1人一日4合しか分けられないそうです、それももう少しでなくなると言う話、
しでと言うので、

米問屋の頭取はと聞くと、肥後屋ですが、中々米が手にはいらないと言うているそうですと言うので、飛猿、才蔵と言うと調べますと言ったのです、高鍋ではそんな事言ってなかったが、
と言うと、高鍋は沢山のため池がありますから、多少の干ばつでは影響はうけませんし、二毛作なので十分な米は取れますと七衛門が言うので、ここには阿蘇と言う噴火山があるからな、
しかし雲仙、豊後の一部も領地で50万石はあるはずじあがと酒を飲み干したのです、

飛猿が帰って来て、才蔵が肥後屋の蔵を調べましたら、蔵5つにぎっしり米俵が積んであります、およそ5000表はあります、どうも、小売を脅かして価格を吊り上げているようですと言、
うので、干ばつにかこつけて暴利をむさぼっているのじあろう、七衛門船には何表残っているのじあと聞くと100俵ありますと言うので、それを大田屋に通常値で渡してやろう、博多、
近いじあろう、

源蔵に言うて1000俵をかき集めてここに運んでくれないかと言うと、承知しましたわたしが船を直ぐ博多に向かわせ持ってきます、今からですと、明日の夕刻までには持ってこれると、
思いますと言うので頼んだのです、大田屋に行き諸国巡察視の村上源三郎じあ、米を通常の買値で100俵渡してやるぞ海岸まで大八車をよこして、受取れというと、本当ですか助かり、
ますと言うので、

明日の夕刻までに1000俵用意してやろうと言うと、町衆は大喜びします、しかし、肥後屋が妨害しますよと言うので、幕府の巡察視に逆らえば打ち首獄門じあ心配するなと言うと、ハイ、
さつそく取りにお伺いしますというと、家人に人足をあつめさせ海岸に行くと、七衛門が船子に言つて岸壁に並べて、それでは行ってきますと船に戻り、出航していったのです、これで、
帰ったと思うじあろうと言って、

大田屋に今までどおりで1人1升に増やして、あしたからも沢山米が入るので心配いらないと張り紙を出して、売るのだと言うと、ハイ、というと、店に運び直ちに水車小屋で精米して、
売り出したのです、店先で手代、丁稚が大きな声で1人1升は売りますよと言うと、大勢が並んだのです、肥後屋の番頭がやって来て、やめないと米は一粒も卸さないぞと言うと、主人、
が結構だ、

他から仕入れる事にしたと言うと、藩の命令で肥後屋からしか、買えないようになっている、奉行所に訴えるぞと言うので、勝手にしなされと言ったので、怒って帰っていったのです、
番頭がこの話を肥後屋に言うと、幕府の船は港を出ていったと言う事じあ、与力の中田様に出ってもらい、やめさせよというと、ハイ、と言うと番頭は奉行所に出向いて、与力に話し、
をすると、

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