第77話

文字数 2,752文字


源三郎江戸日記(弟四部)77

山形が傍に来て、悪い奴がいましたよ、ヤシの元締めの政吉と言う奴です、十手を預かっています、ショバ代を払わない店に嫌がらせをしていましたので、叩きつぶしたら、用心棒3人が、
かかって来ましたが、伊衛門殿があっと言うまに手の骨を叩きおりましたと言うので、町方は出て来たのかと聞くと、ハイ、同心が出てきましたので、諸国巡察視の配下だと言いましたら、
みんなに縄をかけて奉行所につれて行きました、

政吉の配下をかと聞くと、そうです、その足で政吉の下に行き、十手を取り上げて政吉にも、縄を打ち連ていきました、詮議のうえ領内追放にすると言っていましたがと言うので、我々が、
いなくなったら直ぐに解放する積もりじあよ、子分は残っているのかと聞くと、家には誰もおりません、何処かに逃げたのでしょうと言うので、博打場も、やっているのじあろうと言って、
女中に政吉の博打場はどこにあるのか知っているかと聞くと、

町外れの荒れ寺です、やめた方が良いですよ、イカサマで巻き上げていると言う噂ですと言うので、山形これから行って博打はご法度だ、金寸は総て没収してくれ、盆をあけてイカサマを、
暴いてくれ、同心も連れて行き、全員牢にいれておけと言うと、承知と言うと居酒屋を出て行ったのです、後は阿波屋だなと言うと、馬鹿ですねおとなしくしいれば良いものをと言うので、
それでは、

かえって怪しまれるだろう、全部仕組んでいるのだよ、ケシ畑に目が行かないようにする為なのさと言うと、中々ずる賢いのですねと言うので、それが誰かと言う事じあなと笑ったのです、
才蔵が戻って来て蔵には8千両と、藍玉の俵が大量に積んであります、賂の書付は何処にもありませんでしたと言うので、恐らく一番札所に隠したのだろう、そこで阿片の精製もやって、
いるのじあよ、

政吉の家はと聞くと、金は50両だけで、ここにも賂の書付はありませんと言うので、念のいった事じあな、女郎屋はと聞くと金は250両ありますと言うので、なる程丁度良いくらいじあな、
山形達が帰って来て、金子は160両しかありませんが没収しました、盆には細工はしてありませんと言うので、証拠隠滅じあな、飛猿、才蔵は一番札所の霊山寺を探ってくれ、ここからは、
一里くらいじあ、

裏の山間の藍畑もじあと言うと、承知と言うと店を出て行ったのです、さて奉行所に行くかと言って、奉行所に行くと、町奉行の山名右衛門に御座います、十手を預けている政吉が城下で、
悪さをしていたようで申し訳御座らぬというので、博打場の胴元は政吉じあろうというと、いえ、吉蔵に御座います、この者は遠島にします、政吉達は所払いにしますと言うので、それ、
が順当な裁きじあろう、

他には何もないようじあな、明日は一番札所にお参りして土佐に向かうぞと言うと、四国八十八個所をお参りなさるのでと聞くので、徳島で二つ、土佐で二つ、伊予で二つ、讃岐で二つ、
と飛び飛びじあよと言うと、そうですかと言うので、それでは宜しくな、尚博打場の金は没収いたすと言うと、承知いたしました、つつがない巡察をなさりませと言ったのです、奉行所、
を出て旅籠に戻ったのです、

奥に隠れていた阿波屋が上手く行きましたな、と言うので、一番札所に行くと言うていたぞ、大丈夫かと聞くと、今日城下の蔵に移し変えます、一番札所を調べても何もでませんよ、藍、
畑までは調べませんよ、藍にはまるで興味がないみたいですから大丈夫ですよと言ったのです、博打の金は没収すると言うていたな、すこし賂を渡した方が良いのではないかと奉行が言、
うので、

旅籠に菓子折りに500両つつんで持っていきますと言うので、その位で良いじあろう、奴も金は欲しいのじあろうと言ったのです、女将が阿波屋さんが来ておりますがと言うので、賂でも、
持ってきたのじあろう、通してくれと言うと、部屋に入って来て、阿波屋膳兵衛に御座います、お役目ご苦労に御座います、これは本の、お口汚しに御座います、と菓子折りを出すので、
引き寄せて、

重さを計り500両か藍で、ぼろ儲けしている割には軽いなと言うと、ご存知でしたかと言うので、そなたが独占して作らせているのじあろう、他の百姓には米作りがおろそかになると言う、
理由で栽培する事を藩は禁じているのだろうと言うと、恐れいりました、して、いか程用意すればと言うので、そうじあな、1万両も貰おうかと言うと、そんな無体なと言うので、いくら、
なら出せるのじあと聞くと、

後1000両出しますというので、それは木徳な事じあなと言うと、早速届けさせますと部屋を出て行ったのです、奉行所に行き、とんでもない奴です、1万両よこせと言うてきました、藍の、
事は知っているようですと言うと、しかたない、言う通りにした方が良い、明日は出て行くじあろうと言ったのです、飛猿が帰って来て、殿の読みとおりです、蔵には6万5千両と銀細工の、
キセルが100本に、

タバコのきざみの袋に阿片が入つています、キセルに入っているのは見本でしょう、中毒になったら売りつけるのですよ、量からして5千両くらいだと思います、その他大麻も栽培してい、
ます、中毒性はさしてありませんが、思考は低下します、特に禁制品にはなっていませんが、これも商いしているのでしょう、あの山は大麻山と呼ばれているそうで、自然のケシや大麻が、
昔から咲いている所だそうです、

精製しているのは藍畑の傍にある建屋です、奥の方にケシと大麻畑が広がっています、建屋には百姓が50人ほどいます、建屋には戸に鍵がかかっており、逃げられないようにしているよう、
ですと言って、これが賂の書付です、町奉行に月50両、郡奉行にも50両、次席家老に200両渡しています、政吉のもありました、博打の上がりから、町奉行に月50両渡していますと言った、
のです、

奴らは荷馬車と、馬を用意しています、今夜城下の蔵に、戻すのでしょうと言うので、賂の書付がないので愕くじゃろう、どう出るかじあなと言うと、手文庫を確認しない限り分かりませ、
んというので、このくらいで探索は良いぞと言ったのです、安心しているじあろうから、明日は一番札所に行き、とらわれている者達を解放しょうと言ったのです、大麻も吸引すると気持、
よくなるのかと聞くと、ハイ、力がわいてくる気になるそうです、

毎日吸引すれば中毒になりますが、タバコより常用製は低いそうですと言うので、それではタバコの方が良くないと言う事かと聞くと、味の感覚や音の感覚が敏感になるそうです、刀を持、
てば強くなった気がするそうですと言うので、暴力も制御が聞かなくなるわけじあなと言うと、南蛮では戦の前に兵に吸わせて怖さを和らげるそうですと言ったのです、なる程興奮材にす、
るのじあな、

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