第43話

文字数 2,581文字


源三郎江戸日記(弟四部)43

城を下がったのです、城からは戦支度で集まるようにと太鼓が打ち鳴らされたのです、城下はてんやわんやの騒ぎです、居酒屋に入り、みんな、大丈夫じここでは戦はおこらぬ、一門、
征伐に鍋島公が明日行かれるとの事じあと言うと、飛猿と才蔵が言いふらしたのです、噂はあっと言う間に広がり、城には大勢の藩士が集まり、かがり火をたいて気勢を上げたのです、

一門の専横に怒っていた藩士は、目にもの言わせてくれると振舞い酒を飲みながら気勢を上げていたのです、これを知った城下にいた一門の家来は屋敷を空にして知行地に逃げさった、
のです、山形達に明日は頼むぞと言うと、まかしておいて下さい、炸裂弾も沢山用意してあります、大砲を見たら愕くでしょうと言うので、糞をいれるのは間にあわぬが天主に打ち込、
めば小便を漏らすじあろう、

戦なんぞは、した事はないじあろうからなと言うと、一茂の城が開城すれば他の一門も愕いて駆けつけるよと酒を飲み干したのです、燐之助が傍に来て、一門の屋敷は小者も含めて逃げ、
出しました、誰もいませんと言うので、一茂もこの戦支度を聞いて肝がつぶれているじあろう、燐之助も戦支度で加わりなされと言うと、承知に御座ると言うと、店を出て行ったの、
です、

翌日花火師の政吉の家に行くと、これで良いですかと見せるので、見ると中々の見てくれじあ、これなら何処から見ても大砲じあなと言うと、ここに打ち上げようの火薬が紙の袋に入っ、
ています、これを押し込み、次に六尺玉を押し込んで、根元の穴に導火線を差込火をつければ発射できます、大八車は馬で引けるようになっていますと言うので、試しうちしてみようと、
言って、

馬に引かせて城の傍まで引いていき、堀の外に備えて火薬を入れて6尺玉をいれ、天主に向かって45度の角度で放てと言うと、どか~んと音がして、ひゅ~と玉が飛んで行き天主の壁に、
当たりどか~んと爆発すると、城にいた藩士はすわ敵の襲来だと身構えたのです、音だけは凄いのですが壁は壊れていません、門を入り吉茂の傍にいき脅かしの大砲に御座ると言うと、

驚きましたぞ、いつの間にと聞くので、仔細は後でと言うと、吉茂がそれでは、出陣じあと言うと、お~と声を出して、大手門から繰り出したのです、七衛門の乗った馬に大砲を繋ぎ、
源三郎達もついて行ったのです、山本も戦支度で駆けつけると、吉茂がおう燐之助かご苦労じあ、積年の恨みを晴らせと言うと、ハイと笑ったのです、2時で一茂の城に行き250間手前、
で軍勢をとめて、

山形と言うと、大手門の横の銃眼に連続射撃せよと言うと、構えたので放てと言うとどか~んと音がして、連続に15発銃声が響いたのです、天主閣では開城の話しもなくいきなり銃撃、
するとはと家老が言うと、くそ~簡単に攻めこるめものか反撃をなぜしないのじあと聞くと、距離が250間もあり玉は届きませんと言うので、なんだ脅かしかと言うと、藩士が飛んで、
きて、

本家の鉄砲は250間からでも届きます、銃眼で構えていたものはことごとく打たおされましたと言うので、何と言うことじあ、吉茂はわしを殺すつもりじあと言うので、この後に及んで、
泣き言はおよしなされと家老が言って、門は破れませぬと言ったのです、飛猿と合図すると火薬の筒を持ち死角から大手門にいき火薬を仕掛けたのです、大砲を全面にと言うと大砲を、
大手門に向けると、

才蔵が手を上げたので間合いを取り放てと言うと、どか~んとひときわ大きい音がして大手門に向かって玉が飛びどか~んと音がして大手門が吹き飛んだのです、内側にいた藩士が愕、
ているところに、山形達が鉄砲をいかけるとバタバタと藩士が倒れたのでたまらず、大手門からなだれを打って天主閣に逃げたのです、飛猿が手を上げたので、吉茂殿と言うと者共、
わしに続けと騎馬にムチを入れて、

わ~と声を立てて大手門から突撃したのです、一茂の元に本家は大砲ももっています、大手門は吹き飛ばされました、鉄砲で大勢の者が銃撃され天主もで引きまして御座います、あの、
大砲で打ちかけられれば、天主も危ないですと言うと、家老が何と言う事じあ、こうなれば天主に火をかけて切腹して果てるのみじあと言うと、わしは厭じあと一茂が言ったのです、

又もやどか~んと音がして、一茂達のいた部屋の壁に玉が当たり大きな振動がすると、大変です天主を狙い砲撃していますと言うので、降伏する使者を立てよと言うとハッと言うと、
そばにいた近習頭が立ち上がるので、いまさらと家老が言うと、しかた御座らぬというと階段を降りていき、門を開けて白旗を掲げたので、源三郎がそばに行き降伏で御座るかと、
いうと、

ハイ、一茂様は降伏して城を明け渡すと言っておられますというので、全員武器を捨てて出て来なされと言うと、承知と言うと戻っていき、城からぞろぞろと藩士が出て来たのです、
一茂が出て来て、吉茂のまえにひざまづくので、源三郎がわしが首をはねようと刀を構えると、吉茂がどうか命だけはお助けくだされと言うので、しかたない、今回は目を瞑り申す、
が領地没収、

本家に返し家臣は同じ石高で本家に仕官せよ、なお一茂には1000石にて城下に妻子共々住むことを承知するかと聞くと、承知しますと言うので、後は吉茂殿と言うと、それでは支度、
して城下に向かえと言うと、藩士が連れて行ったのです、ほかの者は自分の武器をもち軍装を解き屋敷に帰れ、この城は城代をおく、家老はお役ごめんとして、重役はこれより城代、
に従うべし、

山本家禄400石にて帰参を許す、そなたはここの城代を勤めよと言って、わからぬ事は家老であった中川陣衛門に指南を受ければ良い、陣衛門は城代の後見を行うのだと言うと、ハハ
ハッと言ったのです、みなのもの軍装を解き城に集まれと言うと大広間に集まったのです、これよりは藩士同士いがみ合う事はならぬ、みんなは本家の藩士であると言うと、

ハハハッと平伏したのです、次は光茂と成茂じあな、山名と白根は使いに行き、城を開城して城下に出頭するようにもうせ、せねば踏み潰すと申しつたえよと言うと、承知と言うと、
使者にたったのです、陣衛門がよく決心なされた、もっと早くなさるべきだったのですが、これで鍋島藩は安泰に御座ると言うので、ゆるせ、そなたに付家老として行って貰った、
のに苦労をかけたな、

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