第92話

文字数 2,880文字


源三郎江戸日記(弟四部)92

翌日は古田、松屋、大工の留吉をつれて村に行き、古田にため池を爆破して作る方法と用水路からの水車で汲み上げる方法を指南すると、目が点になり、これなら今年の作付けは2000石、
増えて、日照り続きの干ばつもなくなります、松屋に開発の為の資金1万5千両が預けてある自由に開発に使うが良い、何事も不可能はないのじあよ、そのときは無理でも時代がすすめば、
可能になる事もあると言うと、

1万5千両も下さるのですかと聞くので、そうじあ、返すには及ばぬ思い切って開発するが良い、村人は去年は半分しか米が取れず難儀しているであろう、明日からでも始めるが良いさす、
れば飯も食えるようになるじあろうというと、傍にいた庄屋が有難う御座います、村の者は大喜びです、新田開発にも給金は一日2朱払うぞと言うと、大喜びしたのです、出来た新田は、
その家の働き手の数で、

分け与えよ、さすれば間引きや奉公に出さなくても、済むようになるじあろうと言うと、ハイ、神様はいるのですねと言うので、これはお大師様の命令なんじあよと笑うと、手を合わせ、
るので、わしは生きておる手は合わせてはいかんと言ったのです、松屋が御老中は何と言う知恵者ですかと言うので、やっている処はあるのじあよ、わしは、それを見て知っているのじ、
あ、

古田幕府は治世や花火に使う火薬の規制はしておらぬ、火薬は使っても良いが、しっかり管理することじあと言うと、ハイ、新田開発はここが終われば、次の村をやりますが、ため池は、
人をやって指南してなるべく早くやります、留吉水車は頼むぞと言うと、まかしておいて下せせえ、仕事が増えて大工は喜びますと言ったのです、留吉まだあるのじあが、今は脱穀は、
のこぎりの歯みたいな物に稲穂を引っ掛けて外しておるじあろう、

それをこのような樽に鉄を三角に折り曲げ打ち込んで、樽にこのような棒をつけて足で踏めば樽が回転するので、稲穂をたらすと身が落ちるのじあよ、手が引きこまれないように前に、
板を取り付ける必用がある、又水車の近くに小屋を作り水車での精米も出来るぞ、人手だけに頼ってはいかん、たまには百姓も楽にせんとなと言うと、なる程、これはすげ~仕掛けで、
すね、

殿様の頭はどうなっているのですかと聞くので、左甚五郎の弟子だったのだよというと、本当ですかそれはすげ~と言うと、おみなが嘘ですよと笑ったのです、さて庄屋の家に行き昼、
めしにしょうと言うと、何もありませぬがどうぞと案内したのです、庄屋がおう五作どうしたと来ていた百姓に言うと、ハイ、殿様に岩魚焼をもってきましただと言うと、うしろから、
昨日の男と娘が出てきて、

有難うごさいました、と頭を下げるので、椿ともうしたな、傷は痛むかと聞くと、薬を貰いましので、大分良くなりましたと言うので、お前の名はと聞くと清吉ですと言うので、お前に、
頼みがあるめしを食うたら又来いと言うと、ヘイ、と言ったのです、座敷に上がると膳に岩魚、味噌汁、漬物が乗っているので、握り飯を出して、みんな食おうといって、岩魚の塩焼き、
を食うて、

これは美味い五作済まぬのと言うと、たくさん給金を貰ろうたそうで、有難う御座いますと言うので、あしたからため池の普請が始まる、清吉と一緒に普請をやれば一日1人2朱貰える、
ぞ、ここに集まり現場に行けば良いと言うと、それは有難い事です必ず来ますと言うと、帰っていったのです、飯が終わり、火薬の調合は山形が教えると言うと、古田が宜しくお願い、
いたすと言ったのです、

清吉と椿が来たので、お前達二人は医師になれと言って、薬草と外科手術の本を渡して、そこに沢山の薬草が書いてある、ここら辺の山には沢山あるぞ、薬の作り方も丁寧に書いてある、
が字は読めるかと聞くと、ひらがなくらいはと言うので、難しい字は庄屋に習うと良い、その後ろには南蛮の外科手術方法がかいてある、着物を縫うのと同じじあ、この辺には医師は、
おらぬじあろう、

この本さえあれば治療は簡単にできる読んでやるが良いと言うと、ハイ、一生懸命学びますと言うので、そなた達に10両をやろう、これで道具をそろえよと言うと、こんな大金貰ろうて、
いいのですかと聞くので、いずれは夫婦になるのじあろう、習得したら次の村の者へ指南するのじあ、さすれば、沢山の人が助かるじあろうと言うと、頑張りますと言ったのです、庄屋、
ここには娘はいるかと聞くと、

ハイと言うと呼んで来て、松といいますと言うので、お松は料理はと聞くと、おつかさんに習っていますと言うので、よし、山くじらの肉とうなぎはないかと聞くと、貰ってきますと、
言うと、出かけたのです、松屋がご老中は料理も出来るのですかと聞くとので、料理だけでなくソロバンも出来るぞと言うと、愕きましたと言ったのです、お松が貰ろうて来ましたと、
言うので、

それではやるか、みなはゆつくりしていてくれと言うと、台所に行き、まずは山クジラの肉じあが、砂糖と塩はあるかと聞くと出したので適当に入れて、程よい形に肉を切りもんで、
漬け込んだのです、塩を多めにすれば日持ちするが塩からくなる、量は自分で試すのじあ、これを3日間つけこみ、取り出してお湯を沸騰しないように3時おけば、塩抜きが出来る、
適度に切って食するのじあ、

西洋ではハムと言う食べ物じあ、沢山取れたときに腐らせないようにする、保存食なのじあと言って、次はうなぎじあと裁かせて、タレの作り方を教えて、七輪で焼かせると、甘い臭、
いがして来たので、焦げ目がつくくらいにタレをつけて焼かせたのです、さあできたぞ、小さく切らせて、食うてみろと言うと、食べて美味しい、これがうなぎですか、全然ドロ臭く、
ないですと言うので、

酒、酢、がふっくらさせ、泥臭さを取るのじあよ、砂糖の甘みと絡み、川魚は上手く仕上がる、この二つをお松は村の者に教えて、城下で商いすれば生活の足しになるじあろうと言う、
と、殿様はすご~いですと言うので、それを持って行くのじあと持っていかせ、この者達は食うているので、庄屋、古田、松屋、留吉に食わせると、これがうなぎですか、これは美味、
いですねと愕くので、

お松が村人に教えて城下で商いさせれば良いと言うと、庄屋がありがとう御座ります、なんか元気が出てきましたと言うので、工夫しだいでいくらでも、豊かになるのじあよと言うと、
わかりました、みんなで考える機会を作りますと言ったのです、さて、そろそろ次の村にいくぞと言うと、馬に乗り進んで行ったのです、夕方まで見て周り、城下の居酒屋に入り古田、
に、

これで要領がわかったじあろう、後はそなたと手の者を使い進めてくれと言うと、承知しました目が点になりました、もう少し知恵を出し合って藩政を改革しますと言うので、みんなで、
杯を重ねたのです、松屋が愕きました、私は御老中に惚れてはしまいました、お手伝いできる事あれば言うて下さいと言うので、特産品を江戸に出店を作り商えば良い、玄海屋はわしの、
肝いりじあ段取りしてくれるぞと言うと、ハイ絶対に江戸で勝負してみますと言ったのです、

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