第48話

文字数 2,695文字


源三郎江戸日記(弟四部)48

なる程凄い腕だなと言うので、そなたの兵もやってみろというと、七衛門が白旗を振ると的を交換したので、エゲレスの兵6人が的に向かって射撃しましたが、届きませんやはり届かない、
ようだな、鎖国しているのに武器の開発はやっているのかと聞くので、勿論やっておる、我が国はこの鉄砲2万丁とあの大砲500門を装備していると言うと、100年前もそれ位鉄砲を所有し、
ていると聞いたが、

アジアでは有数の武器保有国だなと言ったのです、せっかく来たのだこれはお土産だともっていたセンスと脇差を差し出すと、これをくれるのかと聞くので、友好の証だと言うと、有難、
うと言うと、短銃と火薬と玉を渡して、これは私からジネラル村上へのお土産だと言うので、有難うと受取り握手をして船を降り上陸すると宗義方に御座いますと言うので、村上源三郎、
じあ、

エゲレス船には十分な補給物資を提供してくれと言うと、ハハハッと言って陣屋に案内しますと言うので、諸国巡察視につき町の旅籠に逗留すると言うと、承知しましたご自由に巡察し、
て下されと言ったので、抜荷には幕府は目こぼししておる、禁制品を扱わなければ良いのじあと言うと、恐れ入りますと言ったのです、ここでは豚は飼育しているのかと聞くと、ハイ、
朝鮮人も町にいますのでと言うので、

良いのじあよ日本人も、豚を食うても問題はないぞと笑ったのです、宗義方と別れて町に行き、旅籠にわらじを脱いだのです、女将が大砲の音で愕きましたというので、あれは礼砲じあ、
驚かしてすまんと言うと、幕府の軍船が来たのは始めてです、朝鮮人も愕いていますよと言うので、すこしは脅かしておいたほうが良いじあろうというと、ハイ、これでエゲレスも無体、
な事は言わないでしょうと言ったのです、

ここでは豚も食うらしいがと聞くと、ハイ、牛も食います、朝鮮人は薄く切って焼いて、タレをつけて食べますと言うので、そうか、美味そうじあなと言うと、夕餉に出しましょうと言、
ったのです、飛猿、才蔵大ての商人はと聞くと、対馬屋です朝鮮、シナとの抜荷で儲けているそうです、砂糖、豚肉、牛の肉、コンブを売り、陶磁器、麝香、ギヤマン、書物を買い大阪、
江戸で商っているそうです、

博打場、女郎屋はありますが、無体な事はやっていないようですと言うので、そうかそれなら摘発の必要はないなと言うと、総て抜荷なので戦々恐々としているようですと笑ったのです、
それでは七衛門対馬屋を、呼んで来てくれと頼んだのです、暫くして対馬屋が来て、巡察ご苦労様ですと挨拶するので、そなたの南蛮船、シナとの取引は小判でやっているのかと聞くと、

そんな事はやっていません、と言うので、抜荷をやっているのは知っておる、禁制品を扱かっていなければ目こぼししてやる、正直に答えよというと、恐れ入ります、ハイ金、銀、銅の、
貨幣です、又こちにに払うのも我が国の通貨ですと言うので、これよりは我が国の通貨か洋銀で貰うのじあ、又支払いは洋銀にするようにせい、洋銀を我が国の通貨に変えたければ長崎、
の玄海屋に持ち込めば両替してくれる、

我が国の通貨を洋銀に変えたければそれも両替してくれるぞ、尚洋銀が足りなければ我が国の通貨で取引しても良いと言うと、承知しましたと言うので、ところで対馬では金、銀は産出、
しないのかと聞くと、銀山はあるのですが湧き水が多くて掘り出す事はできないそうで、400年以上前から閉山しております、昔は400~500人を使い水をくみ出していたそうですがそれ、
ではとても間に合わないそうですと言うので、

それが解決できれば産出できるのじあな、それに詳しい者はいないかと聞くと、おります、今は代々人足頭をやっています、堀山源吉と言うものですと言うので、これからその者をつれ、
て銀山の巡察にいくぞ、後大工の棟梁もじあ、連れてまいれ、馬を人数分用意してくれ、それから藩に知らせて人をよこすよえうに言うてくれと頼んだのです、七衛門がどうするので、
すかと聞くので、

爆破して水抜きの穴を作るのじあよ、水は高い所から低いほうに流れる、まあ地形をみなければ分からんがなと言うと、上手くいけば良いですねと言うので、工夫すれば何とかなるじあ、
ろう、手堀では難しいが爆破なら簡単じあろう、そのような工法がなかったので、出来なかったのじあよと言うと、そうですね、横浜の海の底を掘る方法が使えますねと言ったのです、

大工の棟梁の新吉と人足頭の源吉と郡方の頭柴田隼人を連れて来たので、それでは行くぞと言うと馬に乗り銀山に向かったのです、柴田がここが入り口ですが約50間から200間が水没して、
います、人の手でくみ出すのは不可能ですので250間までの採掘で止めたようです、もう400年も手つかずだそうですと言うので、よく全部水没しないなと言うと、地下に浸み込んで何処、
かに流れているのでしょう、

溜まった水の量は変わっていないようですと言うので、源吉に地図を出させての場所は何処だと聞くと、これが銀山ですと言うので、ここはと聞くと渓谷になっています、およそ1里です、
と言うので、鉱脈はどの位の位置にあるのじあと聞くと、表面から2間半下にありこの山に沿ってまっすぐ北に伸びています、海まで10里ありますので、そこからは海の下と思いますがと、
言うので、

そこまで掘るとして何年かかるのじあと言うと100年はかかりますと言うので、それでその鉱脈の銀の量はと聞くと、中に入り潜って鉱石を拾い調べてみましたが、銀の含有量は石見銀山、
に匹敵する含有量ですが、この水を何とかしなければ採掘は無理ですと言うので、ここから峡谷まで川を作り水抜きすれば良いではないかと言うと、ここからの岩盤は硬いので1里掘るの、
に三年はかかりますし、

崩れるのを防ぐ為に補強しなければなりません、水が出れば工事は出来ません、大きな危険をともないますと言うので、いいか爆破して3間の深さ幅2間の小さな川を作るのじあよ、岩盤、
なら逆に都合が良いと言うと、あ~っ、火薬を使うのですかと言うので、採掘も手堀でなく少量の火薬で爆破して、それを運びだすのじあと言うと、なる程それなら可能ですねと言うの、
で、

試してみようと言うと、山形に一間置きに20個仕掛けてくれと言うと、承知と言って竹筒に火薬をいれて、地中に埋め込んだのです、用意出来ましたと言うので爆破しろと言うと、大きな、
音がして土煙が上がったのです、土煙が治まると穴が20間の長まで掘られたのです、下を除くと勢いよく水が流れています、何だこの先に空洞があったのか、そこに水は流れていたので、

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