第54話

文字数 2,702文字


源三郎江戸日記(弟四部)54

ススキの穂の中から40人が姿を現したのです、山形が距離は150間ですと言うので、それでは構えろと言つて放てと言うと、どか~んと5発づつ3連射の銃声がして15人がぐわ~と声を、
出して転がったのです、こんどは後ろから10個の弓が飛んできて炸裂弾がどか~ん、どか~んと音がして破裂して何人かが吹き飛んだのです、いくぞと言うと馬で両方から突撃して、
切り下げると、

あっという間に転がり、取り方は横に一斉に逃げ出したのです、野原には25人が転がったので、馬を降りて5人を取り囲んで、宮本はまかせろと言うと一斉にきりかかり転がしたので、
す、お前が家老の宮本かばかめわれわれにかなうはずがない、お前は宮本武蔵の子孫じあろう、わしが相手になってやると刀を抜くと、おのれと二点一流の構えをするのですこしは、
出来るようじあなと言って、

きりあうと中々の腕です、そちらら秘剣ならこちらも秘剣村雨じあと言うと踏み込むと小太刀で受けて、大太刀を宮本が振り下ろすと、源三郎はす~と左に移動して背後に回ったのです、
宮本は振り下ろした大太刀が空を切ったので、何と言うと前には源三郎はいません、後ろに殺気を感じ振り返ると左手をぴし~と撃たれて小太刀を落としたので、右手で大太刀を振り下、
ろすと、

源三郎は下から救い上げる、とガキ~ンと音がして、大太刀が真ん中からボキン折れたので、すかさず左肩を撃つと鈍い音がして、宮本は折れた刀を落として、ガクッとひざまついたの、
です、中々の腕だがまだまだ修行が足りん、左の肩の骨はおれておるが命に別状ないと言うと、首をはねよと言うので、それはならぬ、小笠原公の処分は聞いたであろう知行半減で許し、
てやろう、

ただの平家老にかくさげじあ、小倉屋は懲らしめておいた、お前の不正に貯めた金寸は藩が没収した、町奉行、郡奉行はお役御免のうえ知行半減でこれも許しておる、宮本そなたは武蔵、
の子孫であろう、そのざまはなんだ、もう少し手練を積んでかかって来い、二点一流がなくぞと言うと、許してくださるのかと聞くので、武蔵殿と伊織殿の功績に免じて許してやる、
こんど会うときまで修練をつめ、

又藩政を牛耳るなぞ、バカな考えは捨てることじあ、金なんかいくらあっても剣客には、必要ないじあろうというと、くやしそうな顔をしています、これからは4人の家老の合議制にする、
祖先の名を怪我してはいかんと言うと、黙っています、ほかの者は権力者の言う事を聞いただけじあから不問に付す、殿の命なくかってに動くな、肩は射抜いただけだ命には別状ない、
ほかの者も手心を加えておいて、

鳴野の代官所にに行き、医師の手当てをうけて、小倉に戻り小笠原公の処分を待つのじあ、鳴野の代官は残れ、怪我はと聞くと橋本佐内と申します、たいした事はありませんと言うので、
そなたは残っておれ、後はこの場を立ち去るのじあと言うと、みんなは立ち上がり鳴野の代官所の方へ歩いて行ったのです、さて代官去年の洪水で川の流れが変わったそうじあがそこへ、
案内しろと言うと、

こちらですと川の下流に案内するので見るとなるほど元川は材木と土砂でうまり右の方に川が流れています、乾季なので水は少ないですが迂回した川は下の方で繋がっています、これで、
約100町分1000石分が小倉藩領となったのじあなと言うとハイ、しかし小倉藩領の百姓は手をつけていませんと言うので、それでは川の流れを元にもどそう、山形爆破して元に戻せと言、
うと、

竹筒に入った火薬を塞がった関に差込導火線を延ばして火をつけると、シュル、シュルと音がしてどか~んと爆発して木辺や土砂が舞い上がったのです、土煙が治まるとポッカリ穴が開、
き川の水が流れ始めたのです、次にこちら側の川を塞ぐぞ、崖の上の岩転がせばここは埋まるじあろうと言うと、山形がもう一個を岩の下にセットして爆破する大きな岩が二つ落ちてき、
て川がすっぽり埋まったのです、

後は土を埋めればお仕舞いじあな、七衛門黒田藩側の村の庄屋を呼んできてくれと言うと、承知と言うと迎えにいったのです、小倉川の庄屋も呼んで来てくれと言うと、船子が呼びに、
いき、2人が揃って、1人が黒田藩領の庄屋平衛門に御座います、もう1人が小倉藩側の庄屋助三郎ですと言うので、これで元のままじあが、流された田を、整備しなければならぬ、
平衛門に1000両を整備代として下し置く、

収穫が出来ず困ったじあろう、村のみんなに分配せよと言うと、有難う御座います、これで修復して作付けが出来ますと喜んだのです、七衛門1000両を渡してやれと言うと、承知と言う、
と平衛門を案内して行ったのです、さて助三郎田が増えなくて残念じゃったなと言うと、もとよりここに作付けしようとは思うていません、境界線は藩の取り決めで御座います、わたし、
如きが口を出す事はできませぬと言うので、

ところでこの上の野原はなぜ田にしないのじあと言うと、川は下にありますので水は引きこめないので田にはできませんと言うので、引き込めれば田になるのかと聞くと、ハイ、100町分、
の田になりますがと言うので、それでは大工を呼んで来いと言うと下僕に呼びに行かせたのです、そこに行くぞと元の野原に行き、この川より深く水路を掘り水を取り込み一町分で横に、
まげてこの川に戻せば水は流れるであろう、

幅は一間で良いと言うと、しかし水を汲み上げるしかありませんので、人力では無理ですと言うので、それが良い方法があるのじあと言って、水車じあよここに水車を設けて桶をつけて、
おけば上に行きここで水はこぼれる、ここにといを置き田に流すのじあ、沢山の桶を取り付ければ間断なく流れるであろう、田は一町分づつ区切り土手に関を作り次の一町分にながすの、
じあよ、

百町分じあから時間はかかるが、一杯になったらといを外せば良い、雨が降らないときは水をくみ上げる、水抜きはといを外し、関を全部あけて川に流せば良いじあろうというと、なる、
程水車ですかと言うので、水車は二基もあれば良いじあろう、横に小屋を作って中では精米や餅つきもできるぞと言うと、目が点になっています、大工に離すと半径一間の水車なら十分、
水は汲みあげられます、

なる程水車に桶を取り付けるのですねと言うので、ここに足場を組み足で回すことも出来るぞと仕組みを押しえると、水の流れが少なくなっても動かせる訳ですね、これはおもしろいと、
言うので、それから丸い樽を作り水車の心棒に取り付けて、樽には三角の鉄を打ち込むのじあ、そこに稲穂を載せると稲穂から穂外れていままでのように手で引いて稲穂を落とさなくて、
すむぞ、

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