第75話

文字数 2,831文字


源三郎江戸日記(弟四部)75

色々落ち着いたので出仕して明日より四国の巡察にいきます、後は宜しく頼みますと言うと、間部が承知しました宜しくお願いいたすと言って、出来れば帰りに木曽川の治水状況を見て、
来て欲しいのですがと言うので、承知つかまった、美濃、尾張、信濃の治水現場を見てきましょうと言って、御座所を下がり根岸に行き、おあきに暫く留守にするが体に気をつけろよ、
娘のおときにも元気でなと言うと、

2人が道中の無事を、お祈りしますと言ったのです、根岸を出て上屋敷に戻り、夕餉を囲んで、お照に定長殿とは、うまく行っているのかと聞くと、ハイ、時々いらして町に連れ出して、
さります、中々の物知りで色んな話をしてくださりますと言うので、ほう、どんな話じあと聞くと、南蛮の事が詳しいみたいです、源四郎叔父様に頼んで色々南蛮の書物を取り寄せにな、
り、

自分で翻訳なさっているとの事です、オランダ語を日の本の言葉にかえる辞書をお作りになったそうですと言うので、それは凄いないずれは嫁にいかねばならぬ、仲良くせいと言うと、
ハイ、と返事したのです、お玉が入って来たので子供は順調かと聞くと、ハイ、大事ありませぬと言うので、暫く留守にするが体には気をつけるのじぞと言うと、殿も気をつけて行っ、
てきなされと言うので、

奥で休んでいるが良いと言うと、それではそういたしますと部屋を出て行ったのです、おみなは一緒じあぞと言うと、ハイ、悪人退治はまかしてくだされと笑うので、小太刀は上達した、
かと聞くと、お春が二本に一本は取られます、中々の腕になりましたよと言うので、それは頼もしいと言ったのです、源之助はみんなを守るのじあぞと言うと、まかしておいてくだされ、
つぎは、

源之助も連れて行ってくだされと言うので、そうじあな、剣の腕を磨いておくのじあと言ったのです、わしは出掛けてくるのでおなみ用意は頼むぞと言うと、承知いたしましたと言うの、
で屋敷を出て、若狭屋に向かったのです、お律が迎えて明日から行くのですね、お爺様がお待ちですと隠居所に案内するので、部屋に入り座ると、明日から四国に巡察にいきます、留守、
をお頼みしますと言うと、

承知しました、貸付も順調に行っていますと言うので、怒っている者達はどうですかと聞くと、30万両を幕府が出したのには愕いています、それに御老中の出してくだされたのと若狭屋、
相模屋、越後屋、江戸屋の金寸合わせて45万両になります、意地は3ケ月も続きませんよと言うので、おれてきたら資金は融通してやってくれと言うと、承知していますと言ったのです、

お律に頼みがあるのじあが、ここに銭屋がくれた為替手形1万両分がある、これを両替して欲しいのじあが、勿論手数料は差し引いてよいぞと言うと、ハイ両替手数料は100両になります、
と言うので、よいぞと言うと有難う御座りますと言うので、それだけしっかりしておれば、若狭屋のノレンは大丈夫じあなと笑うと、それで、9千900両は何処に運びますと言うので、
若狭屋の手形で、

5千両づつにしておくれ、100両は後で届けさせると言うと、承知しました、すこしまって下さいと部屋を出て行ったのです、帰って来て、手形を4枚渡すので2枚でいいのじあよと言うと、
2枚は若狭屋からの寄進ですと言うので、何1万両もわしに寄進するのかと言うと、ハイ、若狭屋の蔵には12万両はあります、貸付金は半分になりましたが、それでもまだ7万両程あります、

殆どの貸付先が利息を1割りに上げてくださりましたので、年の利息はかわりませぬ、相模原の宿場からの上がりも年2千両程あります、又養蚕の方も絹を長崎で輸出しています、あがりも
年1500両の利益は見込めます、年に1万両の利はでます、又幕府からの借り入れ金の貸付も増えています、利息が3分見込めますので、兄上へ差し上げても、影響ありませぬと言うので、

ケチなお律がどうした事じあと言うと、いらないなら返してくださいと言うので、いや有難く貰ろうておくぞと言うと、100両の手数料は払ってくだされと笑ったのです、実は四国の瀬戸内、
側は雨がすくなって、直ぐに干ばつが起こるのじあ、潅漑用のため池を沢山つくる必要があるが、どこの大名も財政が悪く金がでないのが現状なのだよ、幕府も色々金寸がいるので、それ、
には出せぬのじあよ、

池の一つにお律池となずけてもらうぞと言うと、それなら旦那の名前を取って新太郎池となずけてくだされと言うと、そばにいた新太郎がお前の名で良いのだよと言うので、いや新太郎、
池にしょう、旦那の顔を立てるとは、お律も立派なお内儀じあのうと言うと、兄上に褒められると首筋がかゆくなりますると笑うので、夫婦仲が良いのは良い事じあ、早くややこが生ま、
れるといいなと言うと、

兄上みたいな男の子が生まれたらきっと、お爺様が甘やかすのですよと言うので、良いではないか、鎖国をやめて開国になったら海の向こうまで商いに出ていくくらいの心の広さが必要、
じあ、その為に隠居の薫陶が必要なんじあよと笑ったのです、新太郎たまにはわしに付き合えと言うと、ハイと言うので、つれて料理屋に行ったのです、女将に安部殿の屋敷に使いを出、
して、

宮本伊衛門にここに来てくれるように言てくれと頼んだのです、みんなが集まったので、それではとハイを重ねたのです、暫くして伊衛門が顔を出したので、明日から四国に巡察に行く、
ことになったので、そなたとの立会いは延期してくれ、どうだ、わしの手伝いをしてくれぬかと言うと、何をすればと言うので、その腕を借りたいのじあと言うと、それがしの腕でよけ、
ればお貸ししますがと言うので、

それでは旅支度をして明日深川の桟橋にきなされ、ここに50両あるこれが雇い賃じあと言うと、こんなには入りませぬと言うので、そなたの腕が50両でかえるなら安いものじあ、行く先、
では戦もしなければならぬと言うと、承知いたしました、お供しましょうと言うので、それでは出陣じあなと杯を重ねたのです、富蔵も来たので今は何処の普請をやっているのだと聞く、
と、

石川島の先のゴミ捨て場を作っています、江戸の人が増えて埋め立て地が一杯になりそうなんですよ、都合3個所を作るのです、そうか、それでは頼めないかと言うと、木曽川の治水です、
ねと言うので、薩摩が調べたそうじあが、それを確認するのじあが、100里もあるので、10人は必要なんじあと言うと、埋め立てはほかの者でもできます、頼みますので殿の手伝いは出来、
ますよ、

是非やらせて下さいと言うので、それでは小頭1人10里づつ調べてくれ、薩摩の調べた者に結果を聞いて、確認してほしいのじあよ、総奉行の平田殿に文を書くのでそれを持ちわしの要請、
どあと言えば、教えるはずじあ、区間の担当の者には諸国巡察視のわしの要請である、拒否はできぬと言うのじあよ、富蔵の配下10人で一月もあれば確認出来るじあろう、必ず見落とし、
があるはずじあ、

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