第30話

文字数 2,843文字


源三郎江戸日記(弟四部)30

出た中から調べて物産に加えていきます、わたしも、楽しみが増えますと喜んだのです、それでは新しいネタ探しにいきましょう、夕霧は大田屋の旦那、私は村上様と町に出て行きつけ、
の店にいきますと言うと、夕霧が、大田屋の旦那いきましょうと言うので、源三郎が人も歩けば金に当たるじあなと言うと、みなが、大笑いしたのです、料理屋を出て大田屋と別れて、
はまゆうについて行き、

小料理屋に入ると、はまゆう姉さんいらっしゃい、と女将が言うので小上がりに上がると、はまゆうが村上様で幕府の、お偉い方なのよと言うので、このような店に来ていただいて有難、
とう御座いますと言うので、いわしはあるかと聞くと、ありますけどお武家様は召し上がりませんがと言うので、わしは大好きなんじあよと言うと、ハイ、今お持ちしますと酒を注いだ、
のでハイを重ねたのです、

できましたと持って来たので見るとイワシ焼、に刺身、高菜漬けです、この刺し身はと聞く、さくらの刺し身ですと言うので、これが加藤清正公が食された馬の肉かと言うと、この生姜、
醤油で食しますと言うので、食べると中々上手いではないか、くじらの刺し身ににているなと言うと、おおぴらには出せませんが、小料理屋や居酒屋で頼めば出してくれますというので、
いちおういけない事になっているので、

特産にすると細川公が腰をぬかすぞ、しかし美味いと食べたのです、このいわしも太って油が乗っているなと食べて、中々美味いと言うと、はまゆうが大名がいわしを食べるなんてと、
言うので、家光公も目黒村に狩にいかれた時サンマを美味い、美味いと食されたので、目黒のサンマと有名になり、大名も食するようになったのじあよ、青ものは頭の回転を良くして、
老化防止になるものが、

沢山含まれているのじあよと言うと、そうなんですかと言うので、はまゆうも食してみよというと、食べて美味しいですねと喜んだのです、この高菜漬けもうまいな、酒の肴に良く会う、
と言ったのです、はまゆうが女将何か熊本の特産は知らないと聞くので、熊本ではないですが、熊本藩の豊後の用地に日田と言うところがあり、林業が盛んですが、ほとんど天領なんで、
すが、

熊本藩と領地は接していまして、中津江村と言うところは熊本藩の領地ですが、ここには金が眠っていると昔からの言い伝えがありますが、山師が探したけどまだ見つかっていないそう、
なんですと言うので、なぜその事を知っているのじあと聞くと、わたしは中津江村が生国で飢饉で飯が食えなくなり、城下の女郎屋に売られたのです、城下の蝋燭問屋の隠居に見受けさ、
れたのですが、

直ぐに死んでしまって、この店を残してくれたのですと言うので、そうかそなたも飢饉の犠牲者と言うわけじあな、なぜその村には伝説が残っているのだと聞くと、平家の落人の村だった、
そうで、村で年寄りが歌ううたの中に、都に上るために金を掘り当てたと言う節があるのだそうです、今は誰も歌いませんがと言うので、それでは平家の落人が金を隠したのかも知れぬな、
と言うと、

厳島神社と言う小さな神社がありまして、よくそこで遊びました、宮司はいないのですが、中に入ったときに、柱にくさびが打ってありましたので、抜いた事があるのです、そしたら前の、
扉が回って暗闇に4つの目が光っていたので愕いてくさびを元にもどし、大急ぎで家に帰って、おかさんに言ったら、あの道の奥には魔物がすんでおり、入ったら二度と出てこれなくなる、
と言って、

誰にも言ってはいけないと言ったので、いままで話していませんと言うので、両親はと聞くと、とっくになくなり天蓋孤独になりましたので、ここで生きているのですと言うので、旦那は、
いないのかと聞くと、もう男はいらないのですと笑ったのです、まあ、男に頼って生きていってもしょうがないからな、1人で生きていけれは良いなと言って、それではその場所を探して、
みようと言ったのです、

そうだと女将が言って、これは私の家に代々伝わっていたものですと渡すので、みると紐に吊るした水晶です、これは水晶だな中々良いものじあ、売れば5両にはなるじあろう、大事に持、
っておくと良いと返すと、殿様買うてくださりませんかと言うので、家宝じあろうというと、実は店はうまくいっていないのです、今年は飢饉でお客も減てしまって、ここを売って借金、
を返して、

又女郎屋に戻ろうと思うているのですと言って、すみませぬ、初めてこられたお武家様にこんな事はなしてしまってと言うので、いいのじあよ、それでは酒の肴の指南でもしょう、女将、
山クジラの肉、うなぎを5匹と酒、酢、醤油、砂糖に金串を用意してくれと2分銀を渡すと、山クジラの肉、うなぎ、金串を買うてきますと言うと、店を出て行ったのです、はまゆう留守、
にお客の相手をしてやれと言うと、

ハイ、と言って3組みの客の処にいき、何か注文してよと言うと、これははまゆう姉さんではないか、ここの女中にでもなったのと聞くので、お友達なので手伝いよと言うと、しかたな、
い熱かん3本と注文したので、2つの席にも回り注文を取り、熱燗をつけて席に持っていき、酌をするとみんなが喜んだのです、それではお礼に三味線を弾くよと言うと、壁にかかつて、
いた三味線を取り出して、

音あわせしてとどいつを歌いながら、弾きだしたのです、中々上手いなと思っていると、女将が帰ってきて、まあ、はまゆう姉さんありがとうと言って、傍に来て買い求めてきましたと、
お釣りを出すので、とっておきなさと言うと、すみませんと受取るので、調理場を借りるぞ、七輪に火をおこしてくれと言うと、起してありますと言うので、調理場に行きタスキをして、

うなぎをさばき始めたのです、5匹を裁き、30個に分けて金串に刺して、砂糖、醤油、酒、酢を加えてあまだれを作りうなぎをつけて焼くと、暫くして甘い良い臭いがして来たのです、
表二回、裏二回を焼いて串を外し、一口の大きさに切り皿にのせて、女将に食うてみろと言うと一口食べると、ふっくらして泥臭くなく丁度油がぬけて美味しいです、これがうなぎ、
ですかと目を丸くしたのです、

客に試食してもらえば必ず注文するぞと言うと、小皿にわけてもっていったのです、客がいい匂いがしているがと言うので、女将が食べてみてと言うと、それぞれが食べて、これは、
うなぎではないか、泥臭くなくて美味いな、まだあるのかと聞くのでありますと言うと、3組み6人が注文したのです、女将とはまゆうが、みんなが注文しましたよと言うので、さて、
本格的にやるかと言って、

はまゆう入り口の戸を少しあけて臭いが外に漏れるようにするのだ、客が入ってくるぞと言うと、ハイと言ったのです、6個を焼くと店中ににおいが広がり、その臭いが外にももれたの、
です、焼上がったのを二つに切り皿にのせて、山椒があると良いのじあがと言うと、ありますと言うので、少しふりかけたのです、さあいいぞと言うと女将がもっていき、机に出すと、

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