愚かな市長 PART6

文字数 1,175文字

愚かな市長は、焦っていた。
3期目を目指す市長選迄、残り数か月を切り、今まで自分の後援者だった市の実力者が、対抗馬として出馬表明をしている元市議の後援者に寝返ったからだ。
この事はバカ市長にとって、大きな誤算だった。
元々選挙に強い元市議に、自分の後援者が寝返ったという事実に、バカが狼狽え、焦り、部下である管理職に当たり散らしている。
おまけにセックスの相手になってくれる女性職員もいなくなり、モンモンイライラムラムラとすっきりしない。
市長になったばかりの頃は、若さと多少の外見の良さを武器に、巧妙に女性職員を騙し、やりまくったものだったが、今では年増の職員からも拒否されるありさまだ。
「オレの云う事を聞かなければ、左遷さすぞ!」と脅しても、「別にかまいませんよ」と開き直った様に云い返されて、シュンとなってしまう。
このところあれだけ好きだった熟女系のアダルトビデオも観る気がしない。
茶坊主の管理職までが、ときおり反抗的な態度を見せる様になり、こいつらも元市議に寝返ったのでないかと疑心暗鬼になっている。
バカ市長は焦りから、誰も信用できなくなっているのだ。
このバカの最大の取り柄は、口の上手さであり、巧妙に相手を騙し、自分の支持者にする事だが、如何やらここのところ、誰も自分の云う事に耳を傾けようとしないのだ。
これは明らかにおかしいと、バカ市長は思い始めた。
バカの取り柄が活かせなくなると、次にやるのが泣き落としだ。選挙ブローカーと云われる大物の元に、毎晩通っては泣き顔で土下座し、支援を依頼していたが、どうやらそれもうまくいかない。
このバカには元から市を良くしたいとか、市民の為になる行政を実施したいとか、そういった考えは微塵もなく、頭にあるのは、市長になって偉ぶりたい、誰よりも高給取りになりたい、女にもてたい、こういった低俗な考えしかないのである。
だから、この2期8年の間にバカがした事と云えば、自分の趣味である自転車競技の開催(市民からは老人ばかりのこの市で自転車競技なんかするより、もっと他にやる事があるだろうと批判を浴びている)をした事だけだ。
それとこの間、秘書の女性職員を、どれだけ権力にものを云わせ、自分の女にしてきた事か。この為、多くの女性職員が心を病んでしまった。
この事だけでもこのバカに、市長をやり続ける資格なんてないのである。
バカが今更、紳士ぶって、体裁の良い事を幾ら述べても、もう市民に本性は見抜かれている。
焦れば焦る程、バカの本性が丸見えになり、無様な事この上ない。
オマエなんか、元々市長になる品性も知性もない、単なる目立ちたがり屋のバカの薄っぺらい人間だから、一日も早く市長の座から降りて、愚かな元総理の管の様に、四国遍路にでも行き、自分のした悪行の数々を反省するのがお似合いだよ。
とっとと消え失せろ! バカで愚かなクズ市長。
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