第48話
文字数 2,221文字
テーブルの上を軽く片付け、備え付きの台拭きで拭くと、三人はゾロゾロと大浴場へと向かった。
素早く服を脱ぎ、マメに交換されたバスマットを踏みながら浴室の扉を開ける。
かけ湯をし、三人は当然のようにサウナ室の扉を開け、ムッとするような熱気の中に入っていく。
大した事ない。
元々、微妙に健康に気を使う家で。
それでも身体が弱くて。
例えば添加物を摂りすぎると女性器が腫れる事を突き止めたが、これは赤色102号による炎症であるとまでは分からなかった。
中途半端にも中途半端。
シリウスとアルクがサウナから出るのを、シールックは暫く考えた後に追いかけた。
外に出ると、既に二人は水風呂に浸かっている。
恐る恐るシールックが入るのを見て、アルクは彼の腕を掴むと一気に浴槽に放り込んだ。
慌てたシールックは、すぐに罵倒をあげる。
二人は水風呂から上がると、銀の湯へと向かった。
シールックは戸惑いながらも彼らの後に続く。