第11話

文字数 2,086文字

大量のガチャガチャを回した後に、三人は店を出た。


そのままのノリで、イオンに向かう。

ガシャポンだよな?

ガチャガチャじゃないよな?

うん。

ガシャポンだ。

どっちでもいいよ。
しかし、やはり何故かこだわりが。

ずっとガシャポンと言っている。

それは分かるんだけど。

状況に合わせている。

ぼくも最初は頑なにガシャポンと言い続けたが、段々疲れてきてね。

メロディオンとピアニカの違いくらい、どうでもよくなってきた。

全く。

際どいネタを。

ピアニカだろ?

なんだ、メロディオンって。

え?

知らない?

鈴木の。

鈴木……。

メーカー名まで調べないぞ。

老舗なんだが。

残念だ。

何?

ピアニカしか知らない。

鈴木グループの一番偉い人が作ったんだぞ!
そんなの、全く知る由も……。

何か違いがあるのか?

壊れない。

凄く丈夫。

ピアニカは、歯を磨いてから吹かないとすぐに壊れて……。
勿論、原則そうなんだけど。

メロディオンはピーナッツを食べた直後に吹いても壊れない。

推奨しないが。

信じられない。

ピーナッツなんて。

それで、正統派はどっちだ。

ガシャポンか。

ガチャガチャか。

ガシャポンだよ。

壊れにくい。

メーカー名だったのか!
そういう歴史が埋もれてしまったよね。
なるほど。

最近のアレはすぐ壊れてどうしたかと思っていたが、パチモンだったのか。

納得した。

Googleの精度も落ちたし。

クラウドワークスが壊した。

クラウドワークス?

もう全然稼げないね。

インヴォイスの影響という訳でもない。

人が増えすぎた。

制度を知らない中華業者が幅を利かせて、もう駄目だ。

あとはYouTuber。

知ってる。

もう解約した。

一応、偵察みたいな事をしている。

漫画原作、やりたかったな!

あーあー!

無理だろ。

ダメ押しの嵐で。

ダメ押しされるのか。

辛いな。

感性が合わないので。

しかしあのままだと鳴かず飛ばずだ。

もう無理だがな。

読まないよ。

辛くて読めない。

引っ張り過ぎ。

ありふれていると思いつつ、面白いのもあったよ。

ちょっとしつこい内容だけど、捨てられた皇妃は良かった。

意外に読めた。

良いのもあるのか。

最近読んだのが、よくある令嬢転生とかいうやつ。

あれはなんだ?

2種類パターンがあるよね。

初夜を一緒に過ごす方が良かった。

あれは、めっちゃ韓国人転生の話だよ。

まるで見本市のような韓国人の姿だ。

そうなのか?

パッと見いい子に見えるが。

一緒に暮せば分かる。

にいさんの身近にいる人と同じ行動を取るぞ。

ゾッ!

ちょっと待て!

まさか!

いや、そんな事はないけど。

国籍はあまり関係ないんだなって。

関係ないのか。

そうだな。

血統は関係しないか。

ま、多少はね。

でも最終的には真魂で決まるので。

確かに血筋というものは、霊界側が勝手に決めて来たりするが。

お前は強制的に、天皇家の血筋を入れられた。

それ以外許されないとか言う縛りがあったな。

これを書いている人も、実は色々あって。

そんなに良いもんじゃないんだよ、血族のあれこれ。

そういうのが視えるのか?
教えて貰うんだ。

興味ないから知らんフリをしているけど。

興味ないのか。

しかし、やはり。

分かる?

親戚一同、学歴はともかく聡い。

入っていない人は漏れなく落ちこぼれだ。

学歴は関係ないんだな。
落ちぶれて、貧乏なので。

それも気にしないけど。

ずっと貧乏だけどね。

移住したときからずっと。

移住とは?
祖っていうか。

最初に東の地に開墾に来た人さ。

遠い話に見える。
意外と最近だよ。
よくある話さ。

あちこちに愛人が。

多いもんね。

知ってるよ。

いや、モテるんだよ。

何故か。

わかりみ。

ぼくも凄くモテた。

やはりな……。

いや、芦屋のさ。
やはりそっち系な。
全く。

際どいネタを。

ネットの噂だけで随分語れるものだな。
嘘だろ?

噂を集めただけ?

まあ、大体分かるだろ?

キーワードを拾えば。

分からないよ。

どうして。

全く。

そういうボンクラっぽいところは、蘇我蝦夷っぽいよな!

え?

えみし?

本人じゃないけど、通ずる所があるね。
お前はなんだ?

柏手か?

それもあるし。

ニックのさあ。

マジか。

こんな感じだったの?

そうだよ。

ふざけてるよね。

しかし入鹿は蝦夷の子ではないんだな。

残念な事に。

既にお腹が大きくなっていて。

それは……。

蝦夷は?

蝦夷は、なんかぼんやりしていて。

優しいけど。

馬子によく似ていて。

ぼくじゃないんだよね?
はい。

違います。

歴史系の漫画、全て破いて捨てたい。
そうなんだよ。

知らなかったよね。

不敬かい?
当然だよね。
……。

真相は、残酷。

三人はそのままヴィレッジヴァンガードに入っていった。
最近は目新しいものがなくて辟易している。

行きたくない。

高いし。

ぼくは知らなかった。

本当に。

あそこが本店だったなんて。

何?

本店とかあるの?

どうやら。

店長が喧嘩して。

三つに分裂して混沌を極めていたなんて。

またビルドネタか。

笑ったが。

すまぬな。

またしても何も知らない大泉洋になっていたようだ、ぼくは。

え?

ぼくの知るヴィレヴァンは?

カオスを知らぬモノ。
カオスを知るモノとは……。
海外に行っちゃった。
どうして……。
知らん。

元々ヴィレヴァンには行かないから。

それもそうだな。

時間潰しだし。

そのまま三人は、巨大なコアラのマーチを買って分け合う事にした。
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登場人物紹介

シールック

シリウス

アクルックス

シェル

スクナヒコナ

ミゾレ

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