第47話

文字数 2,321文字

お茶を淹れ直し、おかきの袋を開けた。

全面開いて、テーブルの上に置く。

ユリアンの話が間延びしているな。

ユリアンは実はある女性に好意を抱かれている。

誰かわかるかな?

分からない。

誰だ?

サラ。

サラ・カーソンだよ。

エレンの妹。

サラは内気な性格で、ユリアンに好きと言い出せない。

好きな人の前だと緊張して声が出せず、異性として興味が薄いトーマスばかりと話す。

恋敵のエレンに反発心を抱いている。

表面上は穏やかにしているが。

そんな!

トーマスとサラのカップルは大人気なのに!

分かりにくいよな。

女心は。

異常なまでにエレンを嫌っている。

ユリアンの事があるからか。

納得した。

勇気を出して反発する時とそうでない時がある。

意志力が低いし。

ユリアンは死食で亡くした妹の代わりにサラを可愛いがっていて、サラはそれが嬉しいけど、苦しい。

え!

せつな。

甘酸っぱ!

エンディングの分岐。

エレン、ユリアン無し。

サヨナラ、さよなら!

おねえちゃん!


内気なサラとて、これ以上は一緒にいられなかったんだろう。

パーティメンバーに入れる程に仲良くなれず。

我慢の限界で。

一方のエレンは、ハリードとはくっつかずに恐らくトーマスと見合いするだろう。

カーソン農場は優秀な馬を輩出する有望物件なので。

少年と一緒になるのかな。
少年には、主人公交代の時にアテムという名を付けた。

遊戯王のもう一人の僕の本名だ。

サラのもう一人の自分の可能性が高い。

反核質の。

アテムだと!

笑った。

しかし、ラスダンでサラと同じルートを辿るので、少年への主人公交代はお勧め出来ない。
それは虚しい。

サラ主人公で泣いた一人なので。

スーファミではバグがあるね。

エンディングで、ユリアンをサラと呼んでしまう。

これは例によって、シェーマLの反核質からなる自己投影の願望の姿と言える。

自己投影の願望とは?

ユリアンはサラ化している?

勘違いの恋ってことさ。

自己投影の虚像に恋をしている、サラ。

サラはまだまだ未熟だ。

若い。

なんてことだ。

青春だった。

……恋愛って遠いんだな!

分かった。

男同士で遊ぼう。

わっわっわっ!とみんなでハンバーグを山程食べるような。

それが平和さ。

人類に結婚は早すぎた。

これが答えだ。

人類が結婚しないなら、結婚出来るものとは一体なんだ。
動物だろうね。

上手くやっているので。

単純思考だから、下手な喧嘩はしない。

人間の心は複雑過ぎる。

ぞうはどうかな?

円満か?

ぞうの町、ラシュクータは時が止まっている可能性が高い。

そして生殖はしない可能性。

仲間になるぞうのアニキは兄弟の契りを交わした仲の他人かもしれない。

そして、恐らくファティーマはぞうに変身して生き長らえていた可能性が高い。

ファティーマがぞうに?!

新しい視点だ。

諸王の都は人が生きていける場所ではない。

なんとか難を逃れて逃れて、北上したファティーマはラシュクータに辿り着いて匿って貰ったのかも。

流浪の民の楽園だった、と。

ぞうに変身する魔術が置いてあればね。

そこは機密って感じか。

なんということだ。

いつも姫がどこから来たのか悩んでいた。

幻覚かもと。

ドラクエ4みたいに。

もしかすると、魔王さ。

魔王の鎧だけゼムナル族の巣に置いて、本人は未だラシュクータで生きているかもしれない。

アビスにも世界にもどこにも居場所がなくて、仕方なく秘境の街を作ったとか。

ありそう。

なんという考察。

目から鱗の連続だ。

目から鱗の……。

バカみたいな言葉だといつも思っていた。

何?

にいさんはアツい性格なのかな?

それよりボストンは卵生だろうね。

問題なさそうだ。

妙に格好良い感じだが。

最果ての島から終末へ……おもしろい。

かっこよすぎた。

ガニ!

思うに、最果ての島の奥の洞窟の宝箱の貝を怪しんでいるガニ。

本当は魚人なんじゃないかと。

ノッたね。

わろた。

嬉しいが、スベった感じがする。

すまん。シリウス。

貝から生まれたかもって?

キレイすぎるな!

ガニ!

正解っぽそう。

卵を貝に隠すのかな?

貝そのものから生まれるのではないのか。

ヤドカリみたいな感じ?

それもあるが……。

殻を着ているのかな?と。

中に人が入っていて、孵化した幼体が少しずつ貝の中で守られながら育ち、カルシウムでロブスターメイルを作るのかな。

え!

ボストン……。

何者だ!

そんな飛躍するなんて夢にも思わない。

ロブスターとは……。

フォルネウスの一族の末裔じゃないかな。

四魔貴族が何故世界に解放されたのか。

暴れ回った的な描写はあるが、全く滅んでいないし。

四魔貴族が一気に放たれたら、瞬時に世界が滅びそうじゃない?

うわ!

一気に世界観が!

それもそうだ。

ビューネイは航空権を握って、それでどうしたって感じだし!

何の為にアビスから来たのか?

不明っぽい。

魔王がラシュクータに生きているというのなら尚更。

影フォルが、最果ての島に水龍を送ってきた理由は?
後片付けかも。

子孫残してきちゃったなと。

え?

残酷なの?

後片付けって。

いや。

神王が現れて世界の崩壊の危機を悟ったから、苦しまないように先に層移動しとこう、とかさ。

親心かな。

現地の人間は何も知らなそうだが。

アビスはあの世かは知らないが。

アビスゲートを少し開けたのは、四魔貴族全員か?

なんということだ!

最果ての島の位置はおかしいから、ありそうな話……。

層移動とは、現界から幽界へ移動することね。

ビューネイはロアーヌ王家の祖。

アウナスはようせいの祖。

アラケスはルートヴィッヒの祖。

とか考えられそうだ。

……!

ようせい!

ゆきだるまは?
氷の剣から発する氷精。

風花と親戚。

なるほど……。

聖王は氷の剣を取りに行ったが……。

まさか、魔王遺物だったということか?

閃き率が下がるし。

ありそうな話。

既に世界観どこいった状態だな。
おかきの袋をきれいに畳んで縛り、冷めたお茶をすする。
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登場人物紹介

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シリウス

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スクナヒコナ

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