第27話

文字数 2,141文字

午後の紅茶を飲みながら、シリウスはぼんやりと両替機に目をやった。
午後ティーと紅茶花伝、紅茶花伝派で。

しかし、味が変わったよな。

変わった。

紅茶花伝派だったのに、午後ティー派に。

同じ味覚だね。

ぼくは逆。

アルクと味覚が合うようで、たまに分かれる。

この差は一体。

分かるよ。

龍騎がそうだ。

実在したんだな。
全く……。
毒舌でな。

歯が強くて。

なんかな、敵わない。

歯が強いだと?

何故?

硬いものなんかものともせずに食べるから。
あずきバーとか、そのままいける系か。
よくわかったな。

その通りだ。

ガリッといくよ。

分かるよ。

やはり強いんだな。

歯型がくっきり。
何が分かるんだ。
いや……。

霊媒で。

近い人がそんな感じ。

何?

とうらぶキャラ?

分かるか。
どうせ一期一振だろう。

あいつは変だ。

ああ。

おかしいやつだった。

推しなのは変わらんが。

しかし、キャーキャー騒いだりはしない。

何故推しなんだ。
キャラ一覧をザッと見て、惹かれた。

それだけだ。

ヲタの鑑だな。
そういうものなのか。

分かるよ。

何故か一期一振は惹かれた。

同じなのか。

しかしゲーム内では弱くてな。

しまっておいている。

分かるよ。

システムが糞だ。

全く使っていない。

内番さえ。

畑に出るようなタマなのか。
畑くらい……とかいいながら、サクッと鍬を振るっている。
分かりみ。

そういうやつだよな。

こういうの、萌えるのかな。
萌えるだろう。

そういうゲームだし。

シリウスは何も分かっていない。
BLは嫌いなんだ。

単体萌えって感じでいつもいる。

なるほど。

そんな概念が。

絡みに萌えるんだが。
絡みな。

そうかもしれん。

微笑ましさが。

尊さじゃないのか。
そういう感覚に陥るのは、ちょっとな。

信仰心からは脱している。

あのSS、また書いてくれ。

とうらぶ以外でも。

このチャットが既にそうじゃないのか。
わかりみ。
おもろさと言えば、大川先生かなと。
笑うが。
あの感覚は誰も真似できないよ。
いや、なんていうかな。

昭和のノリなんだけど。

奇妙な間がな。

スバルの話の、ノボルだよな?
昔、漫画の案を考えていて。

昴と昇と言う組み合わせを思い付いた。

しかしストーリーが浮かばず、アイディアノートに書き留めたままにしておいた。

ぼくと天使でそれを採用した感じ。

なるほど。

昔の案。

キャラの名を考えるのが面倒臭くなった。

凝っても中々……。

それで、昔取った杵柄で。

やる気がないのか?

なんか、悪い感じがしたよ。

申し訳ないというか。

そうか。

大川隆法先生は、ノボルと言う名がいたく気にいったらしく。

たまに使いたいと申されている。

そんなことが。

信じられないよ。

いや、ふざけている訳じゃないし。

本人出演も快諾してたし。

意味だって悪くないし。

それはそうだが。

凄すぎないか?

そうかな。

これも一種の巫覡行為だ。

リボーンアクセントオブフューチャー。

白鳥の涙な。

そのリボーンアクセントオブフューチャーも、どこから持ってきたんだ。
自分で発見した。

ドップラー効果の霊媒バージョンか、と思って。 

思い付きなんかじゃないんだよ。

これで信じない人はいないだろう。
さあな。
自覚ないんだ。
霊媒ヤーっぽさが出ていると言う自覚はあるよ。

しかし言わない。

その霊媒ヤーっていうのはちょっとな。

謙遜し過ぎ。

師なんて名乗れないよ。
全くもう……。
なんだ?

また一期一振と絡みが?

仲良すぎで。
いいな、仲良し。

三日月とは。

まあまあ。

ていうか、最近霊媒でショックな事があって。

三日月はマトモだと再確認したので、ずっと付き合ってくれ、と頼んだ。

マトモか。

そうなのか。

ゲーム内のキャラは石切丸と被っていてね。

石切丸も悪い奴ではなさそうだが。

やはり違うよ。

三日月っぽとなる。

三日月っぽ?
公式の見間違えさ。

石切丸と三日月を混同させて捉えているっぽいから。

三日月は本人像をきちんと見てもらえないキャラなので。

その認識の差異を、三日月っぽ と呼んでいる。

そんなに三日月はマトモなのか。
一応、看板キャラになるだけはあるんだな。
嬉しい感じがする。
あの、変な奴は変なやつだ。

デース!とか言うの。

遊戯王の木馬を攫ったやつみたいな。

分かるよ。

アイツな。

38くらいの見た目。

そうなのかな?

そういう印象を受ける?

なんかな。

ノリが。

90年代だよな。
そうだ!

それだ。

90年代のノリと言うべきか。

そうだね。

年齢って変わるから。

年代で例えるというか捉えると、結構感覚を理解してもらえるよ。

それもそうか。
年齢って、干支で覚えるものじゃん?
そうか。

そうやって覚えるんだな。

極秘。
昨日、話していたろ!
公共の電波では流さないよ。
そうか。

顔出ししていないから。

それはいいけどな。

三日月は、実は二人いたんだ。

三日月と宗近。

わりと最近見る三日月みたいな人は、宗近らしい。

ムネチカ ムネチカ と呼んでいる。

そういう仲だ。

宗近か。

わかった。

イラストの全てを宗近と受け取ろう。

ああ。

分からないものさ。

宗近はかなり高貴というか。

気高いのでね。

オカスベカラズって感じ。

神聖にして?

よくそんな言葉がスラスラと出てくるな。

やたらと引っかかるワードじゃない?

すぐに覚えた。

そうなの?

分からない。

そんなもんか。

ぼくもそう思ったけど。

ノリはとことん軽いのに、認識が重い。

ぼくは呑気過ぎた。

まあ、なあ……。
紅茶花伝と午後の紅茶のペットボトルが、白いテーブルの上に並ぶ。
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登場人物紹介

シールック

シリウス

アクルックス

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スクナヒコナ

ミゾレ

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