第67話

文字数 2,290文字

ホットサンドを食べ終わった後は、パフェを注文した。


生クリームマウンテンの上に乗ったさくらんぼは、染め付けられていない自然な色合いだった。

赤104号……。
名残惜しいのか?

茎まで染まったさくらんぼが。

一旦脱色してから染め付けるというからな。
脱色?

まさか……。

自然な色合いばんざい。

毒々しい世界に戻りたいというのか。

仕方ないにいさんだ。

あ、そうやって使うのか。

気をつけよ。

使い方に悩むよな。

笑ったが。

スラングは扱いが難しい。

応用は特に。

面白さのみを引きずって安易な使い方をすると外す。

観察の末にある、エモーショナル回転の向きに気をつけるんだ。

なるほど。

面白さのみを引きずって……。

気をつけよう。

観察の末に、か。

なんてレベルの高い話。

スラングの応用は、医学の視点に通ずるよ。

反転を意識すると失敗が減る。

薬効の行き来の仕組みの感覚を何となく理解する。

そうすると少しずつ自分のものに出来て、なんか楽しくなるよ。

スラングは医学の視点?

無理だ。

なんて世界だ。

頭の良い奴しか使えないじゃないか!

そうだ。

2chスラングも、多くは高学歴から生み出されたものだ。

頭の良い奴御用達の、頭脳遊びの一種でもあるんだよ。

なんだか、遠回しに。

気の所為にして流してくれ。

無理だ。

お前は自分の頭の良さを自慢した!

分かるぞ!

謙虚ぶっているが!

いつの間にかな。

隠せないものがあるらしい。

なんて嫌味だよ。

辟易する。

しかし、わかる。

隠せないものな。

ぼくもかなりある。

四次元とか分かったし。

次元の考え方は勉強になった。

すぐに理解出来た。

なんて分かりやすい説明だろうと。

お役に立てたなら何より。

ぼくも、現在観という視点から見ると勉強になった。

勉強しつつ、色々書き出した。

全てメモ代わりだ。

現在観とは?
自分の霊魂の流れの最新さ。

現在を観ている、という感覚から現在観。

そのままに。

過去生などは元止場と呼び、現在観とは違う。

もとしば。

読み方が分からない。

しかし現在観な。

現在観は統一されていない?
個々の認識の時空の流れはそれぞれ違って、同じ時代を生きても、他者は過去の意識だったり未来の意識だったりと様々だ。

時間の流れの通りに現界転生する訳ではないんだ。

生きる時代は選べる。

グレイの人生要素が、ここで出てくる。

グレイは生まれた時代を間違ったと言っていたな。

ミルザと共に生きる時代も自在に選べたということか。

しかしグレイの人生も、無駄ではなかった。

何が正しいとかは言い切れない、と。

そうなるが。

マルディアスの前の時代にも行けた。

自由なんだよ。

生き残る実力があればの話だが。

そんなに遡れるのか。

生き残る実力とは、武力や知力?

時代の認識に溶け込めるかどうかだ。

合わせて、その上で最大限の努力が可能か否か。

それそのものを、変換人と呼ぶ。

ミクトランは変換人ではないな。

武力は恐らく超心点の借り物だし、無理矢理世界を自分だけが慣れた仕組みに変えようとしているから。

天地戦争時代しか知らない人間。

他では生きられない。

変換人間型ゲシュタルトにトランスフォーマーするって、相当難しいんじゃないか?
確かに。

時代に溶け込む力があるかどうか。

リメDには、なりきりのアクセサリーがあったな。

あれは変換人のトランスフォーマーへの入口と言えよう。

自分以外の誰かになりきって、技や術はおろか秘奥義まで扱うのだから。

デスティニー!

意外と深かった。

なりきり。

そんな意味合いが?

ミクトランを嘲笑って、そんな……。

得た教訓を早速、な。

スタン達はミクトランの行動を見て幻滅し、こうはなるまいとして認識の鍛錬の為にアルカナルインに潜った。

揃ってシリウス軸への侵入を試みている。

なんてストイックな奴らだ。

そりゃ強い訳だ。

システムも良いし。

最下層のバルバトスは?
ディムロスへの妄執を引きずったバルバトス、と見ると納得だ。

バルバトスは狂戦士であり、戦いにしか身を置けず、しかもアイテムなど使ってんじゃねえ!と言う脳筋も脳筋だ。

ディムロス、スタン、カイル。

この流れに執着し過ぎている。

執着を断ち切る為の反面教師として、また心の余裕の大事さを学ぶ為に戦うのだろう。

くるくる回れ、と言うハメ技もあるな。

くるくる回れ。

懐かしい。

ジョニーだ。

くるくる回れ?

スタンでハメるだろう。

くるくる回れ、は執炎地獄の現れと言える。

同じ場所をぐるぐるぐるぐる山手線。

脱せない苦しみ。

永遠にブッチャーばんざいし続け、パイレーツコーストに留まったまま。

バルバトス……。

そんなキャラなのか。

笑ったが。

山手線な。

この場合のブッチャーとは。
自己認識の檻さ。

誰でもない、他でもない自分の意識。

自分で自分を縛っている。

ディムロスに逆恨みし続け、永遠にシャドウボクシング的な、誰と戦ってんの?状態に陥っている。

バルバトスが天地戦争時代の栄光と狂戦士でいられた自由と八つ当たり精神を捨て去れば、一気に解脱してきれいなバルバトスと化するだろう。

きれいなバルバトス……。

ああ。

分かるよ。

やはり。

そうだな。

分かった。

学んだ。

nosさいころじー だ。

初期作品は勉強になるな。

極光壁と極光剣も会得すると強くなるよ。

極光剣?

ラスボス?

メルディもきっと使えるよ。

ラスボスの娘なので。

そうか……。

使えるか。

三散華!

好きだったな。

真メガ3の名付けな。

主人公は魔神剣。

縁は三散華。

結は月閃光。

と付けていた。

楽しかった。

面白そうな事を!

好き過ぎた!

まじんつるぎ

さざんはな

つきせんひかる

カッコよすぎた。

名前、いつも思いつかなくて。

適当にどこかから拾ってくる。

拾い過ぎだろ……。

全く思い付きもしなかった。

やってたのに。

コーヒーのおかわりをし、談話は続く。
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登場人物紹介

シールック

シリウス

アクルックス

シェル

スクナヒコナ

ミゾレ

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