第三十一話、勝機
文字数 1,531文字
リボルが言った。リボルの陣に、ソロン一行が立ち寄った。幕舎の中に案内された。
ヘセントは、アリゾム山にミスリルがあるのではと言う、シャベルトの推測を説明した。
噴火の件も、ヘセントは話した。
ヘセントは席を立った。
ソロンとシャベルトは追いかけた。
ソロン一行が去った後、リボルは副官のレマルクに問うた。
ここに住む気なんじゃないですかね。フエネ平原でプロフェンが言った言葉をリボルは思い出した。フエネ平原よりは、アリゾム山の方がドワーフにとっては住みやすいかもしれない。
心許ない。レマルクはそう思った。
早馬を出した。
領主の館からの帰り道である。
秘書のメリアは横目でルモントを見ながら言った。
武具や穀物、国外から仕入れるだけ仕入れた。値が上がるのを期待してため込む商人もいたため、おもしろいように売れた。領主の軍に穀物を仕入れていると領主の部下から声をかけられ、傭兵や民兵の給料を払うための資金援助を頼まれた。少し悩んだが、金を寝かせておくぐらいなら貸した方がいいと考え、貸した。罪悪感から少し安めの利息にすると、領主のイグリットは喜んだ。
町を一つ焼かれ、フエネ平原に陣を構え、南の道をドワーフの軍が進軍中と聞いている。
ルモントは少し困った顔をした。