キャプテン・マロージャ

文字数 2,411文字

【キャラクターファイル】

名前:キャプテン・マロージャ
種別:次元界賊船長
登場作品:『姫麗(きれい)戦隊(せんたい)アイレジナー』


性格:
冷酷非情でありながらも、大局的戦況を冷静に分析できる頭脳派。
姐御肌気質でもあり、気位の高さと組織機能の円滑運用を重視した冷徹な指揮能力も持ち合わせているが、同時に部下を尊重する寛容さも兼ね備えている。
そうした側面から意外と部下からは尊敬されているカリスマ型リーダー。
戦士としてのプライドも高いようで、殊に最強戦士〈トゥルーレジナー〉には固執的にライバル視を抱く。
その要因のひとつが〈眼帯型ゴーグル〉と化している左目部で、これはかつて〈トゥルーレジナー〉との一騎討ちで潰された為である。
尚、組織規模からは〈艦長〉と呼ばれるに値する立場であるが、彼女自身は嫌い「私は〈船長〉だ」と徹底して主張を強いる。
これは〈界賊〉としての初心原点を失念しないための矜持から来ているようだ。


武器:
●愛用電磁鞭〈キャリオスウィップ〉
●場数慣れに鍛えられた超戦闘技能は最強戦士〈トゥルーレジナー〉と互角以上に渡り合え、彼女以外のアイレジナーが総掛かりでも太刀打ち出来ないほどと云われている


特徴:
時空を渡り歩き破壊と略奪を欲しいままにする〈次元界賊アークレイツ〉のボス。
惑星そのものや人々を黄金化して戦利品収集する大作戦〈惑星黄金化大計画(プラネットゴルドライズ)〉を決行すべく侵攻を繰り返している。
つまり、これまでの敵勢力や〈宇宙魔術結社ダークマジョーラ〉とは異なり、組織の行動理念たる動機は『世界征服』や『超パワーの獲得』ではなく完全に『私利欲求:物欲』という点が〈次元界賊アークレイツ〉の特色とも言える。


解説:
キャラクターコンセプトは〝海賊〟で、ネーミングは万人が〝海賊〟と聞いてまず想起する定番海賊旗〈ジョリー・ロジャー〉から──つまり〝交差した人骨の上に大きなドクロを描いた旗(もしくは図匠)〟の事で『死』を象徴する恐怖通達効果から海賊達に人気があり、各海賊で独自アレンジをした派生が数多く存在しました。
そして言うまでもなく世界的メガヒット漫画『ワンピース』にて万事の起点となった大海賊〈ゴールド・ロジャー/ゴール・D・ロジャー〉のモチーフでもあります(今回はコンテンツ趣旨違いなので省きますが『ワンピース』は古今東西の実在海賊をモチーフにしている側面も強い作風です)。
そこから『ロジャー』を頂き『マ:魔』を据えた形になりますが、企画時の〈マロジャー〉では何か字面的に締まらなかったので〝伸び〟の位置を入れ替えて「ロージャ」としました。
この〈ジョリー・ロジャー〉の語源は幾つかの説がありますが、その中のひとつに〈オールド・ロジャー:悪魔を指す語〉というのもあり、そう考えると彼女の〈悪のボスキャラ〉というコンセプトには沿っています(先述〈ゴールド・ロジャー〉なんかは直球な捩りですね)。

念頭としたのは、何はなくとも〈魔女帝ジャシス:『可憐(かれん)戦隊(せんたい)オトメイザー』〉との明確な差別化です。
ジャシスが〝強大無比な宇宙魔女〟という異能主体型コンセプトでしたから、対比的に〝実戦格闘技能に長けたイメージ〟を求めました。
ですが、この段階では明確な像が抱けず〝海賊〟というモチーフ着想にも辿り着いていません。
漠然としたイメージとしては
『前作敵組織〈ダークマジョーラ〉が〝宇宙魔術結社〟という規律めいた組織像である事の対比から、今回は〝荒くれ者の徒党〟という方向性で』
『同理由から〈ダークマジョーラ〉が〝邪悪狡猾〟というイメージとの対比で〝凶悪粗暴〟という雰囲気に』
でした。
この段階では〝海賊〟というよりも〝蛮族徒党〟のイメージに在り、敵側モチーフも〝童話の悪役〟にするつもりでした。
しかし、このコンセプトは既に『スマイルプリキュア』や『魔法つかいプリキュア』でやられていてソチラによる認識定着感が強い。
何よりも童話悪役に〈魔女〉の比率は多いので〈ダークマジョーラ〉と方向性が被る。
要するに既視感が強くなってしまうんですね。
そこで再模索に入りましたが、この時点で本作も『お姫様モチーフ』というコンセプトが明確化してきた点と〈レジナーシップ/レジナイト飛行形態〉が完成していた事から「船には船で〈海賊船〉との対決も面白いか? 優美清廉なお姫様に対して傍若無人な略奪海賊というのも対立相関としてドラマティックではないかな?」と思いつき、今回の完成型へと結実しました。
結果として〈ダークヒロイン性質〉と〈クールビューティー性質〉が色濃くなり、これまでのボスキャラには無かったタイプが生まれましたね。



~マロージャとジャシスの関係~

実は初期脳内構想では〈キャプテン・マロージャ〉と〈魔女帝ジャシス〉は〝ポリシーの食い違いから袂を別った姉妹〟という裏設定でした。
ですが、何でも〝血縁〟にしてしまうのは私の安い悪癖なので没に……。
しかしながら、知己という裏設定は残っています。
共に〝宇宙裏社会に名を馳せた女傑〟として意識はしていますし邂逅もしている……ものの、やはりポリシーの食い違いから距離を置いているようです。
ジャシスにしてみれば是非とも幹部優待に傘下としたい女傑なのですが、マロージャの方はジャシスの悪質狡猾さは許容出来ないようです(気質として〝プライドの高い姐御肌〟なのです)。
とはいえ、一戦交えれば双方無事に済まないとは一目置いていますから、そのまま決別に距離を置いているようですね。

こうした裏設定を据えるのは世界観共有拡張を意識しているからなのですが、こうした〝悪役視点での拡張〟というのも独特で面白いものですね。
ともかく『可憐(かれん)戦隊(せんたい)オトメイザー』と『姫麗(きれい)戦隊(せんたい)アイレジナー』は完全独立作品ではなく水面下で繋がっています。
凰太郎戦隊同士の繋がりとしては一番強いのではないでしょうか(ジャンル超えして作られた『天上 (てんじょう)天下(てんげ)大剣斬(だいけんざん)』『妖滅(ようめつ)戦隊(せんたい)カルマージャ』『狩魔(かるま)同心(どうしん) 焔月(えんげつ)』を除けば)。



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