ブラドロア

文字数 2,470文字

【キャラクターファイル】

名前:ブラドロア
変身者:ジョナサン・クリストファー
愛称:ジョン
人種:イギリス人
魔魂:吸血鬼(ヴァンパイア)
登場作品:『魔戒(まかい)戦隊(せんたい)エクスロア』


性格:
生真面目で実直な好青年で、老若男女に優しく人当りが良い。
しかしながら〈魔戒(まかい)戦隊(せんたい)〉のチームリーダーとしては、まだまだ若さ故の青さも目立つ。
また、魔魂の悪影響から日中には本調子が出せぬ不調感に倦怠し、周囲には〝生まれながらの虚弱体質〟と触れ込んで誤魔化している。
人間時代は〈フォークロア研究家〉であった事から、古今東西の『怪奇伝説』に精通した知識を持つ。


武器:
●ブラッドロンド:愛用の吸血魔剣
●飛行能力
●カースブースト:他者の血を吸収する事で自身の能力を数倍化に向上させる効果を得られるが、それは魔性へ陶酔させて人間性を損失させる危険性を孕んだ両刃でもあり、また自身の呵責(かしゃく)から禁忌の苦悩ともなっている。


特徴:
吸血鬼(ヴァンパイア)の呪いを宿した〈魔戒戦士(エクスロア)〉。
天性的格闘技能に長けた戦士にして、内在魔魂〈吸血鬼〉同様に臨機応変な魔力にも突出している。
反面、魔魂性質の悪影響で日中は実力が半分程度しか発揮出来ない。

彼は〈フォークロア研究家〉であったが『吸血鬼伝説』の取材に深入りした結果、魔城の虜囚とされた。
挙句、城主吸血鬼の魔魂に〈依代〉と選ばれるも、強靭な正義の精神力で内包封印に組み敷き〈魔戒戦士(エクスロア)〉へと新生を果たしたのである。
しかしながら、内在した魔魂は常に主導権逆転の姦計をしており、利害一致に協力しつつも彼の魂を奈落へ堕とそうと常日頃から好機を伺っている。

ちなみにクリストファー姓が暗に物語っているが、彼は〈妖滅(ようめつ)狩人(ハンター) ヴァンシング/ジャック・クリストファー〉の生き別れた弟になる。
兄は〈怪物を狩る錬金科学戦士〉となり、弟は〈怪物そのものと化した正義の戦士〉として新生──その再会は残酷な対決を強いる宿命となるであろう。


解説:
名前はもちろん『ブラッド:血』からですが、同時に〈ドラキュラ伯爵〉のモデルとなった〝ブラド・ツエッペシ公〟とも掛けています。
最初は〈ヴァンレッド:ヴァンパイア+レッド〉でしたが、しっくりしない上にロボットアニメ『ヴァンドレッド』を想起させるので、戦隊定石に則って〈レッドロア〉とした経緯もあります……が、やはりしっくりこない。
思いきって『ダイレクトなイメージカラー強調ネーム』はやめて連想可能な『ブラッド』にしたらハマりました。
また人間名は原典『吸血鬼ドラキュラ』の主人公〝ジョナサン・ハーカー〟と、英国ハマー社製『ドラキュラ映画シリーズ』にて〈ドラキュラ伯爵〉を演じ続けたホラー名優〝クリストファー・リー〟から。

デザイン面では、かなり試行錯誤に腐心しましたね……なかなか方向性が舵切れずに。
吸血鬼モチーフとなれば鉄板意匠は必然的に〈コウモリ〉なワケですが、そもそもコレは意図的に折り込まない方向性でした。
というのも〈コウモリ〉は〈悪魔〉とも共通意匠であり、そちらの方には既に〈デビルマン〉〈ザビタン:『アクマイザー3』〉という代名詞的キャラクターが存在しているからです(平成期には吸血鬼モチーフとして〈仮面ライダーキバ〉も登場しました)。
こうした既存背景から〈コウモリ〉をモチーフにすると、どうしても多くの人からは「あ、デビルマンだ」「ザビタンだ」とされがちなんですが……いや、脳内イメージ先行で言う前によく比較に見てから言って?www
この決め付け事象はコレだけじゃなくて、例えば『モンスターイラスト:半魚人』とかでも「あ、悪魔超人アトランティス(『キン肉マン』)だ!」と言われたりね?
コチラは既存イメージから差別化脱却するべく試行錯誤して〝違うもの〟に意匠を仕上げていますからw
むしろ意図的に寄せている時は公言していますから(例えば〈アレック・ルゥ将軍〉や〈汎用戦闘員〉等)。
で、まぁ、愚痴はともかくとして……そうした意向から最初期は〈コウモリ〉ではなく、ダイレクトに〈ドラキュラ伯爵〉を仮面化していました。
映画で演じられた〝ベラ・ルゴシ〟や〝クリストファー・リー〟の像ですね。
つまり〝オールバックおじさん〟をモチーフとしていたのです。
この頃は〈ゴーグルタイプ〉ではなくて『バトルフィーバーJ』のような〈人面型〉にする意向でした。
私自身が好きなのもありますが、このタイプは『戦隊』のみならず特撮ヒーロー史自体にいなくなって久しい(特撮黄金期には『人造人間キカイダー』『イナズマン』『ロボット刑事K』と殊更〈石ノ森ヒーロー〉の定番でした)。
それに〈西洋妖怪:クラシックモンスター〉の場合は〈ドラキュラ伯爵〉〈フランケンシュタインの怪物〉〈ミイラ男〉と殊更に人面直球が多いので、デスマスク風に硬質仮面化すれば上手く融合すると思ったのです。
ですが、どうしても脳内目算通りにはなりませんでした。
スーパーヒーロー然とした〝カッコよさ〟に纏まらない。
散々模索に描いても為す術無く途方に暮れ、致し方無く〈コウモリ〉モチーフと折れた経緯にあります。
しかしながら、先述の差別化を念頭に試行錯誤し、カラーゴーグルにする事と戦隊特有の口元を混在させる事で、どうにか〝既存コウモリモチーフ像〟とはまた違うデザインに成立しました。
この辺りの模索経緯は額部~頭頂部をよく分析すると〝オールバックの名残意匠〟が残されている事に気付けると思います(生え際ラインとか)。

胴体は胸部に〈魔物の目〉を据え、腹部を口とする事で〝モチーフモンスターの魔性本質〉を現しています。
まぁ、これも〈魔将軍ザンニン:デビルマン〉及び〈妖将軍ムザン:デビルマン〉の混合を彷彿させる意匠になってしまいましたが……着想は、それこそ〈妖滅(ようめつ)戦隊(せんたい)カルマージャ〉との対比で、彼等がヘルメット意匠に〈妖怪本質〉を落としていますから〈エクスロア〉の場合はボディかな……と(ヘルメット冠部には落とせなくなりましたから)。

このように成立まではかなり試行錯誤しましたが、この〈ブラドロア〉で方向性が定まると、残りのメンバーはかなり楽に完成しましたね。




ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み