10話 ラブ・フォーエバー
文字数 2,676文字
ローランは、救護室のベッドで横になり、共に連れてこられた研究員との会話を思い出していた。
虚ろな目で目の前をぼーっと見つめるローラン。
ふいに、フワッとミカンのいい匂いがした。
ローランの頭の中に、研究員との思い出が浮かぶ。
「何でサラシ?」と顔を上げるローラン。
目の前には、サラシを巻いたお婆さんがいた。
ローランの仲間達を斬った犯人さ。
奴はミミックっていってね、人間の真似をして暮らすモンスターなんだ。暴走する可能性があるとかでカプセルの中にいたんだけど、無理矢理出てきちゃってねぇ。アレは誰もコントロールできない殺人鬼なんだよ。
カプセルのある部屋。
ヴェイルノートの姿に変身したまま、皇帝がやってきた。
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地下4階。